2015 Fiscal Year Annual Research Report
カープローブデータを活用した広域かつ経時的な道路路面診断手法の構築
Project/Area Number |
15H04023
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
丸山 喜久 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70397024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 茂 鹿島建設株式会社(技術研究所), 都市防災・風環境グループ, 上席研究員 (50217999)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | カープローブデータ / 路面性状 / 国際ラフネス指数 / 維持・管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である自動車の走行時の加速度を用いた路面性状評価手法の構築のための検証用データとして,路面性状測定車を用いて路面性状調査を行った.具体的には,2015年9月29日に横浜市,10月9日に調布市の一部道路区間にて,維持管理指数(MCI)およびMCIの算出に必要な3要素(ひび割れ率,わだち掘れ量,平たん性),国際ラフネス指数(IRI)を10mおよび100m間隔で測定した.さらに,横浜市,調布市の過去の路面性状調査結果をそれぞれの道路局から入手し,地理情報システム(GIS)で管理可能にした.また,青森県からも同様に過去の路面性状データの提供を受けたため,このデータもGIS化し,今後の検証用データとして使用することとした. 横浜市および調布市での路面性状調査時には,別車両が同時に並走し,走行中の加速度や車速などを計測した.車軸にリオン(株)製圧電式加速度ピックアップ(PV-94)を取り付け,ばね下の加速度を測定した.また,車内ではスマートフォンに搭載されているMEMSセンサを用いて,ばね上加速度を測定した.さらに,路面性状測定者にはパイオニア(株)製のカーナビゲーションシステムを取り付け,カーナビに記録される横方向加速度を取得した. 自動車の加速度を用いて,路面性状が不良である区間を抽出する数理モデルを構築した.IRIが12mm/m以上の区間を抽出対象とし,区間内の最大加速度,平均加速度,平均車速を説明変数としたロジスティック回帰分析を行った.加速度データには,バネ下加速度,バネ上加速度,カーナビの加速度の3種類を用いたが,いずれも場合も,IRIが12 mm/m以上の区間を不良と正しく判別する敏感度は約0.75,12 mm/m未満の区間を不良でないと正しく判定する特異度は約0.75となった.今後は,判別精度のさらなる向上を目指し,他の分析手法に基づく数理モデルを構築する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに進行しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通りに推進する.また,自治体の道路課との連携を深め,社会実装も目指す.
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Research Products
(2 results)