2015 Fiscal Year Annual Research Report
最悪クラス台風・高潮の予測モデル開発と再現確率推定
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15H04048
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
間瀬 肇 京都大学, 防災研究所, 教授 (30127138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平石 哲也 京都大学, 防災研究所, 教授 (20371750)
森 信人 京都大学, 防災研究所, 准教授 (90371476)
安田 誠宏 京都大学, 防災研究所, 助教 (60378916)
金 洙列 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60508696)
中條 壮大 熊本大学, 自然科学研究科, 助教 (20590871)
二宮 順一 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (20748892)
澁谷 容子 鳥取大学, その他部局等, その他 (10632482)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 最悪クラス台風・高潮 / 高潮予測モデル / 再現期間・確率 |
Outline of Annual Research Achievements |
・最大クラスの台風・高潮予測の開発:最大クラス台風による高潮を推定する2種類のモデルを開発した。ひとつは、海面での運動量輸送において風速制限を行い、波浪・流れの相互作用による波浪依存する海面抵抗係数を推算するもので、高潮と波浪に相互作用の影響を調べた。もう一つは3次元高潮モデルの開発であり、大気、高潮、波のモデル間の不確実性を考慮するために開発するもので、結合モデル間の一方向もしくは双方向の結合条件の違いによって、台風下の大気と海洋の推算に与える影響を検討した。別の方法として、大気再解析値や気候モデル出力から台風最大可能強度(MPI:Maximum Potential Intensity)等の場の推定を行った。 ・3大湾等における最大クラス台風の高潮予測:過去の大規模高潮氾濫が検証可能な名古屋大都市圏(伊勢湾)に高潮モデルを適用し、キャリブレーションを行った。過去の堤防高さおよび地形を用い、浸水範囲および名古屋港の観測潮位の再現を行った後、現在地形を用い、現状の防御レベルにおいて高潮氾濫解析を実施した。ついで、気候変動による中心気圧の緯度依存の変化により、伊勢湾台風を強度化させ、将来気候における氾濫解析を行った。さらに、経験的台風モデルを用い、伊勢湾台風の経路を平行移動および回転させ、簡易的に最大クラス高潮が起こる台風経路を算出した。 ・最大クラス台風・高潮の再現確率の算定:観測台風資料および気象研全球大気気候モデルからの台風資料、加えて海面温度の情報を中心気圧の算定に取り込む、確率台風モデルを開発した。3大湾に対しては過去の台風来襲に関する統計的特性がどの程度高精度に再現されるかの検討を行った。精度検証の後、1万年程度の台風のシミュレーションを行い、3大湾に来襲する最大クラス台風の再現確率をはじめ、各再現期間の台風規模を推定できるアルゴリズムを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、順調に進んでいる。研究論文を発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた結果をもとに、研究グループ内で連携を図りつつ、高潮予測モデルをもとに、確率台風モデルを用いて、最悪クラスの規模と再現確率の推定方法の確率を目指す。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Storm surge simulations of Typhoon Haiyan 2013 using a parametric wind and pressure model2015
Author(s)
Kim, S., Mori, N., Shibutani, Y., Yasuda, T., Mase, H. and Oh, J.H.
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Journal Title
Proc. 25th Int. Ocean and Polar Eng. Conf., Hawaii, USA
Volume: 25th
Pages: 1127-1131
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant