2016 Fiscal Year Annual Research Report
MFDを用いたネットワーク交通流ブレイクダウンリスクマネジメント
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15H04061
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
吉井 稔雄 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (90262120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩見 康博 立命館大学, 理工学部, 准教授 (40422993)
小根山 裕之 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (90313105)
倉内 慎也 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (90314038)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MFD / 事故リスク / 排出ガス / ブレイクダウン |
Outline of Annual Research Achievements |
ネットワーク交通流ブレイクダウン現象が発生したときのリスクとして,交通渋滞リスク,交通事故リスク,環境リスクの算定方法を考案した. (1) 交通渋滞リスク ブレイクダウン現象発現時には,極めて激しい渋滞が発生することからトリップを断念する交通が頻出するものと考えられる.このため,交通渋滞によるリスクは,需要変化による社会的損失を考慮した上で評価することが必要となる.そこで,トリップ断念行動を含むドライバー行動モデルを構築し,同モデルを取り入れて需要変化を内生化した形で取り扱い可能なシミュレーションモデルを開発した.交通渋滞リスクは同シミュレーションモデルによって算定する. (2) 交通事故リスク ブレイクダウン現象発現時に発生する渋滞によって交通事故の発生リスクが高まると考えられる.そこで,ブレイクダウン現象発現時の交通事故による社会的損失を評価するために,(1)のシミュレーションモデルの出力結果に基づいて交通事故損失を評価するモデルを開発した. (3) 環境リスク 交通渋滞発生時には,平常時と比較して排出ガスの排出量が増加すると考えられる.そこで,ブレイクダウン現象発現時における環境リスクを評価するために,(1)のシミュレーションモデルの出力結果を用いて排出ガスの排出量を算定し,環境リスクを評価するモデルを開発した. また,交通流ブレイクダウン現象によるリスクの最小化を図る動的交通流マネジメント手法として,ネットワークへの流入交通量調整によって,ネットワーク交通流ブレイクダウンリスクを軽減する動的交通流マネジメント手法を考案した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブレイクダウン現象が発生したときのリスクとして,交通渋滞リスク,交通事故リスク,環境リスクの算定方法を考案し,シミュレーションに内装できるようモデル化を完了した.また,ネットワークへの流入交通量調整によって,ネットワーク交通流ブレイクダウンリスクを軽減する動的交通流マネジメント手法を考案した.
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Strategy for Future Research Activity |
都市内高速道路ネットワークならびに市街地道路ネットワークを対象とし,実ネットワークと実OD交通量を用いたシミュレーション解析を行うことによって,平成28年度に構築したブレイクダウンリスクマネジメント手法の有効性を検証する.
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Research Products
(13 results)