2017 Fiscal Year Annual Research Report
Selective metagenomic analysis of novel viruses in water environment
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15H04065
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Research Institution | 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所 |
Principal Investigator |
真砂 佳史 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所, サステイナビリティ高等研究所, リサーチフェロー (50507895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原本 英司 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00401141)
久保田 健吾 東北大学, 工学研究科, 准教授 (80455807)
大瀧 雅寛 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (70272367)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウイルス / ゲノム解析 / 下水 / シーケンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発した特定の配列を持つRNAウイルスゲノムを選択的に回収する手法を下水試料中のF特異RNA大腸菌ファージ(F-RNAファージ)に適用し,回収効率を評価した。F-RNAファージI群のゲノムに結合するキャプチャープローブ,ヘルパープローブを設計し,最適化した実験条件に置いて国内の都市下水等に適用したところ,70%程度の回収率を得た。本手法は検出対象外のRNAを除去するのが主目的であるが,同時に対象RNAを高効率で回収できることが示された。 昨年度採取した流入下水試料6試料に対し,一本鎖プラス鎖RNAウイルスを対象としたメタゲノム解析を行った。MiSeqでのシーケンシングで得た配列より試料ごとにコンティグを作成し,BLASTn検索により既知のウイルスに由来する配列を除去した結果,1試料あたり4-27のコンティグを得た。複数の試料に由来する配列を統合するためさらに解析を行い,データベースに近縁配列を持たない7つのコンティグを得た。これらの配列は下水に存在する未知の一本鎖プラス鎖RNAウイルスに由来すると考えられる。得た配列のいくつかは近年新しいピコルナ様ウイルスとして報告された配列に類似度は低いものの似ており,今回得られた配列も同様の分類に属する可能性がある。すなわち,国内の下水には未知のピコルナ様ウイルスが多数存在しており,今回の解析でその一部を検出したと考えられる。さらに,得たコンティグの1つについて,PCR法で検出するためのプライマーを設計して下水試料からの検出を試みたところ,すべての下水試料から増幅産物を得た。これは,このようなウイルスが国内の下水中に常在している可能性を示している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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