2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H04177
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中尾 真一 工学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00155665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峰島 三千男 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50166097)
赤松 憲樹 工学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50451795)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 化学工学 / 膜 / ファウリング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,低ファウリング性を有する中空糸膜の開発および低ファウリング膜の分画性能評価を行った.基膜としてポリエチレン製の精密ろ過膜を用い,膜面および細孔内壁にカルボベタイン系ポリマーを修飾することで,低ファウリング性を獲得することを試みた.カルボベタイン系ポリマーの固定にはプラズマグラフト重合法を用いた.プラズマグラフト重合法は,アルゴン雰囲気下で膜にプラズマを照射して重合活性点を生成し,これを足掛かりにビニルモノマーを逐次的にグラフト重合固定する手法であり,高分子系の膜にビニル基を有するモノマーを重合することができることがよく知られている.重合条件をさまざまに変化させながら,カルボベタインポリマーをポリエチレン製精密ろ過膜に修飾するのに適した条件を見出すことができ,またFE-SEMやFT-IRなどの分析手法を用いて膜のキャラクタリゼーションを行うこともできた. 分画性能の評価も中空糸膜で行う予定であったが,今回は平膜のポリエチレン製精密ろ過膜を用いて,これにプラズマグラフト重合法によりカルボベタイン系ポリマーを固定したもので行った.ある条件で作製した膜の分画分子量を評価するため,グルコースやさまざまな分子量を有するデキストランを用いて透過試験を行い,阻止率から評価したところ,現在調製している膜の分画分子量は15万を超える程度であることが分かった.さらに重合条件を変化させることで分画分子量を制御可能であることを示唆するデータも得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施計画書通り,検討を進めることができている.
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Strategy for Future Research Activity |
実施計画書通り,検討を進めていく.
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