2015 Fiscal Year Annual Research Report
膜面シェルを有する宇宙機の超低高度軌道上での挙動推定と超小型衛星による実測
Project/Area Number |
15H04205
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
山田 和彦 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (20415904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 靖典 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (20635594)
高橋 裕介 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40611132)
莊司 泰弘 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70582774)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 航空宇宙工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、膜面構造を有する宇宙機の低軌道上での挙動をISSから放出する超小型衛星(EGG)を利用して実測し、その結果を参照データとして、事前&事後解析を実施し、膜面衛星の運動特性、ダイナミクス、軌道崩壊現象を明らかにすることである。 H27年度はEGG衛星本体の開発に連動して、それに搭載するEGG衛星の運動挙動を把握するための姿勢センサ群の選定、開発を行った。姿勢センサ群として、3軸加速度、3軸角速度、3軸地磁場を測定できる姿勢センサユニット(AD16488)を選定し、それに加え、小型の太陽電池を利用した光センサやイオン検出器である小型ファラデーカップを独自に開発した。これらのセンサのデータを効率よく取得するために、EGG衛星のデータ収集系について改良を行った。また、外乱に対するEGG衛星の挙動を測定するために、姿勢外乱源として基板型の磁気トルカを開発した。この磁気トルカは、軌道上では、外乱源として使用するだけでなく、衛星の姿勢制御も試みる予定である。H27年度の活動で、これらのセンサを組み込んだEGG衛星自体は、ほぼ完成した。完成までの残作業としては、各種動作確認試験であり、姿勢センサ群については、EGG衛星に搭載した状態での校正を行う予定である。 事前&事後の挙動解析のための数値シミュレーションツールに関して、膜面運動解析と希薄気体解析を合わせた解析手法を構築、実施し、軌道上での衛星挙動の事前予測を行うためのツールの準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究活動は概ね順調に進んでいる。当初予定では、EGG衛星の完成&引き渡しはH27年度内の予定あったが、開発の遅れ等により、それはH28年度夏まで後ろ倒しになっている。しかし、衛星の軌道上への放出タイミングは、最速、H28年度内ということで、現時点で、本研究の最も重要な成果であるEGG衛星の軌道上運用の予定に変更はない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き渡しが後ろ倒しになったことにより、EGG衛星の地上での検証時間が当初予定より多くとれることになった。これを前向きにとらえて、センサの校正試験を時間をかけて実施するなど、軌道上での成果をより充実したものにできるようにする予定である。
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Research Products
(8 results)