2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of ALS treatment seed by latest comprehensive neuroscience research for Kii ALS/PDC
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15H04270
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
伊東 秀文 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20250061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紀平 為子 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (30225015)
中山 宜昭 和歌山県立医科大学, 医学部, その他 (50590436)
綾木 孝 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (60749555)
廣西 昌也 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80316116)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / パーキンソン認知症複合 / 紀伊半島 / タウタンパク / TDP-43 / ポリユビキチン |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成29年度は、1965-1977年に剖検された過去の紀伊ALS6例、2013年に剖検された最近の紀伊ALS1例に加え、分担研究者の廣西らによる紀南地域での診療活動によって、当該研究期間である2015-2017年に剖検が得られた最近の紀伊ALS3例について、詳細な神経病理学的解析を行った。その結果、タウ病理、TDP-43病理とも、過去と最近の紀伊ALSの基本的な神経病理所見は類似しており、最近の紀伊ALS4例のうち、古典的ALSとの中間的な病理像を示す症例は認められなかった。この結果は、環境因子が変化しても病理像に変化がみられないことを示しており、紀伊ALSの病因には環境因子よりも遺伝因子の関与が大きいことが示唆された。さらに、われわれがオプチニューリン変異を伴うALSの剖検例において見出した直鎖状ユビキチンが、古典的ALSおよび紀伊ALSの神経細胞質内封入体の形成に関与していることを見出し、ALSにおける神経細胞死に神経炎症が関わっていることを明らかにした。遺伝子解析については、研究協力者である広島大学の川上教授らによる解析で既知のALS遺伝子異常は見出されず、タンパク分解系に関与する未知の原因遺伝子が存在する可能性が示唆された。紀伊ALS患者のiPS細胞を用いた病態研究については、1例で承諾が得られ、血液細胞からiPS細胞を樹立し、運動神経への分化誘導を行い解析したが、新規知見は得られていない。以上の結果は2017年9月に京都で開催された第23回世界神経学会にて発表し、現在論文を執筆中である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)