2016 Fiscal Year Annual Research Report
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15H04276
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白根 道子 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (90398082)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | モノアミン / PKD |
Outline of Annual Research Achievements |
モノアミンはヒトの精神活動や運動機能を制御する神経伝達物質だが、その分泌にはトランスゴルジネットワーク(TGN)からの輸送小胞の形成機構が関与している。TGNにおける輸送小胞形成過程ではprotein kinase D (PKD)が重要な役割を果たしているが、モノアミン分泌におけるPKDの関与はこれまで知られていない。われわれはプロトルーディンによる輸送制御と膜構造調節への関与を明らかにしたが、さらにPKD活性制御とモノアミン分泌への関与を見いだした。しかしその詳細な機構は不明であるため、本研究でその解明を目指す。予備的研究により、TGN局在のプロトルーディン結合タンパク質としてPDZD8とTMEM55を新規に同定したが、本研究で、それらによるPKD活性制御と膜曲率制御について解析し、TGNにおけるモノアミン分泌小胞形成の制御機構を明らかにする。 プロトルーディン欠損マウスにおいてマウス行動バッテリー解析を行った結果、種々の行動異常が認められ、モノアミン分泌異常との関連が示唆された。そこでプロトルーディン欠損マウスにおいて、脳組織におけるPKDリン酸化状態、PKD活性化レベル、神経細胞におけるTGNの形態、組織や血液中のモノアミンや分泌性タンパク質量などについて解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PDZD8及びTMEM55のノックアウトマウスの作製は順調に進み、異常な表現系も認められている。生化学的な実験でもPDZD8及びTMEM55の複合体解析の結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
PDZD8及びTMEM55の複合体解析の結果に基づき、モノアミン分泌の分子機構をさらに解析する。
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Research Products
(1 results)