2019 Fiscal Year Annual Research Report
Recapitulation of life cycle of an animal RNA virus in vitro
Project/Area Number |
15H04324
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
今高 寛晃 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (50201942)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ウイルス / RNAウイルス / 翻訳 / タンパク質合成 / 無細胞 / in vitro / 再構成 / 試験管内合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に完成したヒト因子由来再構成型翻訳システムを用いて、C-型肝炎ウイルス(HCV)の翻訳開始機構に関し新たな知見を見出した(Mol.Cell 74:1205, 2019)。 HCVの翻訳はそのIRES (internal ribosomal entry site)にribosomeが直接結合することにより開始する。そのメカニズムを探るために、HCV IRESとribosomeの結合様式をヒト細胞抽出液を用いて調べた。すると、HCV IRESはポリゾームに存在していることがわかった。この結果を基に、我々はHCV IRESは翻訳途中のribosomeに結合するのでは、という仮説を立てた。そこで我々は、ヒト因子由来再構成型翻訳システムにて、ribosomeがcap-mRNA上で翻訳停止している状況をつくり、そこにHCV IRESを添加した。その後ribosome-新生鎖複合体を精製しクライオ電子顕微鏡で観察した。結果、HCV IRESはcap-mRNA上を翻訳しているribosomeに結合することがわかった。更に、HCV IRES mRNA上を翻訳しているribosomeを観察するとそのribosomeに翻訳中のIRESが結合したままになっていた。また、ヒト因子由来再構成型翻訳システムにおいて、HCV IRES mRNAの翻訳は、cap-mRNAが共存する方が単独で翻訳を行うより翻訳活性が高い、ということが判明した。 これらの結果から、HCV IRESは翻訳中のribosomeに取りつき、翻訳終了後ribosomeを独占し効率よくHCVタンパク質の合成を行う、ということが分かった。従って、ヒト因子由来再構成型翻訳システムを用いてRNAウイルスの戦略を試験管内で再現しそれを可視化することにより、RNAウイルスの生活環に関し新たな知見を得ることに成功した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] HCV IRES captures an actively translating 80S ribosome2019
Author(s)
Takeshi Yokoyama, Kodai Machida, Wakana Iwasaki, Tomoaki Shigeta, Madoka Nishimoto, Mari Takahashi, Ayako Sakamoto, Mayumi Yonemochi, Yoshie Harada, Hideki Shigematsu, Mikako Shirouzu, Hisashi Tadakuma, Hiroaki Imataka, and Takuhiro Ito
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Journal Title
Mol.Cell
Volume: 74
Pages: 1205-1214
DOI
Peer Reviewed
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