2015 Fiscal Year Annual Research Report
新型分割イントロンのスプライシング機構と進化多様性の解明
Project/Area Number |
15H04406
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
橋本 哲男 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50208451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 武司 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40276473)
稲垣 祐司 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50387958)
谷藤 吾朗 筑波大学, 生命環境系, 特任助教 (70438480)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 機能進化 / スプライシング / 分割イントロン / スプライセオソーム / Giardia |
Outline of Annual Research Achievements |
Giardiaゲノムデータに対してmRNA配列をマッピングすることで、これまでの研究では見つかっていない分割および通常イントロンを探索する作業を進め、複数の分割・通常イントロンの候補を特定した。しかしながら、現時点で実験的な検証結果が得られた候補は存在していない。そのため、平行して探索アルゴリズムを改良するための方法論の検討を行った。 Giardiaのスプライセオソームを精製するために、予備的解析として研究開始前年度にスプライセオソーム構成因子である3種類のタンパク質SmD1, SmD3, Lsm1にFLAGタグを付したコンストラクトをGiardiaに発現させることに成功していた。H27年度はこれらのうちSmD1の形質転換体の解析を行った。その結果、SmD1遺伝子がプラスミドの状態でGiardia培養細胞内に維持されていること、SmD1遺伝子のmRNAが発現していること、組換えSmD1が発現し核に局在していることが明らかとなった。さらに、タグアフィニティーカラムによる精製を行ったところ、タグを付したSmD1は検出されたが回収率が極めて低く、SmD1と相互作用するスプライソソーム構成タンパク質を同定するには至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分割・通常イントロンともに新たなものを検出できていない。検出のための方法論の問題がある一方、Giardiaの既存のゲノム・トランスクリプト―ムデータのクオリティの問題も考えられる。 FLAGタグ付きSmD1形質転換体におけるタンパク質発現量が低く、スプライセオソーム構成因子の網羅的精製の実験に失敗している。
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Strategy for Future Research Activity |
コンピュータ解析によるイントロンの検出方法に関し、探索アルゴリズムの改良を行う。改良したアルゴリズムでも新たな分割・通常イントロンが検出できない場合には、次世代シーケンス解析により、Giardiaのゲノム・トランスクリプトームのディープシーケンシングを行い、探索されるデータベースのクオリティを向上させた上で、改良アルゴリズムを適用する。 FLAGタグ付きSmD1形質転換体からのSmD1タンパク質の大量精製に努める。並行してSmD1のFLAGタグの位置をN末側からC末側に移したコンストラクトを作り、同様の形質転換体を得て解析を進める。さらにFLAGタグ付きLsm1形質転換体についても解析を進める。
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Research Products
(2 results)