2017 Fiscal Year Annual Research Report
Conservation of biodiversity hotspots by taking advantage of genomic information and ex situ populations
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15H04414
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井鷺 裕司 京都大学, 農学研究科, 教授 (50325130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邑田 仁 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90134452)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 保全ゲノミクス / 生育域外保全 / 小笠原諸島 / 国内希少野生動植物種 |
Outline of Annual Research Achievements |
小笠原諸島に生育する希少植物の現状を野外踏査(2017年10月~11月に実施)によって調査、整理するとともに、野生個体と域外保全個体を含めた包括的な遺伝解析を行った。 野外踏査の結果、ムニンノボタンは、個体数は減少傾向であるが、残存個体は開花・結実しており、一部の自生地では実生の成長が確認された。ウラジロコムラサキは、兄島において42個体の生存を確認した。これらの個体の生育は良く、多くの個体が結実していた。この結果、2017年と合わせて110個体の生育を確認できた。ウチダシクロキは、わずか20個体が野生に生育していたが、2017年に1個体が枯死した。残存個体に開花はみられたが、結実は少なく、生育が悪い個体もあるため、更に個体数は減少する可能性が高い。 ムニンノボタンは長い保全の歴史があり、野生個体と植え戻された個体が父島に生育している。これらの個体を近縁種も含めて解析した結果、ムニンノボタンの空間的遺伝構造が明らかになるとともに、従来、ムニンノボタンの変種とされてきたハハジマノボタンが種レベルで異なった分類群であることがわかった。また、北硫黄島のみに生育するノボタンの変種イオウノボタンは、ノボタンのクレードに含まれていた。これらの結果から、ハハジマノボタンに関しては保全価値の見直しをすることが必要である。タイヨウフウトウカズラは、現在、ごく僅かの野生個体が母島の一部に生育すしているほか、域外保全されている3系統から増殖した苗が石門地区に植栽されている。現存するほぼすべての個体(見かけ上の)より86 サンプルを得て遺伝解析した結果、サンプルの約半数は同一クローンであり、6分の1も別クローンであるなど、遺伝的な個体数は極めて少ないことがわかった。また、野生生育個体全体の空間的遺伝構造も明らかになった。これらの情報は、より効率的、効果的な域外保全を行うために活用できる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 海外に多個体が生育する国内希少野生動植物種の保全ゲノミクス2018
Author(s)
芝林真友, 栗田和, 横田昌嗣, 阿部篤志, 赤井賢成, 國府方吾郎, 長澤淳一, 志内利明, 市河三英, 橋本季正, 遊川知久, 阪口翔太, 寺峰孜, 井鷺裕司
Organizer
日本植物分類学会第17回大会
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