2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mathematical study of biosphere=ecosystem theory.
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15H04423
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
巌佐 庸 九州大学, 理学研究院, 教授 (70176535)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 温度生決定 / 生理メカニズム / 双方向性転換 / 種分化 / 熱帯林の違法伐採 / 利益配分 / ゲーム |
Outline of Annual Research Achievements |
生物は、野外において競争者や餌、捕食者などさまざまな他種と相互作用をし、進化・表現型可塑性・行動選択によって適応し、また環境を自らに適応的なものへと改変する。生物群とそれらの物理環境とは互いに深く関連し、それらを含めたシステムがバイオスフェア=生態系である。 本基盤研究は、生態系の構造と動態の理解をすすめるために、次の3つの視点に立った研究を集中的に進めた。(1)生態系を構成するそれぞれの種の適応進化とそのインパクト:(2)種の多様性の生成と喪失の速度に関する数理:(3)人間社会の選択動態と生態系動態の結合システム: 前年度につづいて、いずれのテーマについても進展がなされた。まず、(1)爬虫類にみられる温度依存性決定の生理的メカニズムに対する新しい理論を構築できた。また前年度からおこなっていた魚類の性転換についてのかかる時間や双方向性転換がなぜ稀かという視点の理論を展開した。(2)種分化プロセスに関するシンポジウムを個体群生態学会福岡大会で開催し、多数の外国人研究者を招待した国際シンポジウムとした。また平成30年度秋には内藤カンフェレンスにおいて種分化プロセスのセッションを企画した。これらは本基盤研究の成果にもとづくものである。(3)インドネシアの」熱帯プランテーション違法伐採のゲームモデル論文が受理され、動的最適化論文も投稿した。 以上のほか、有性生殖の進化的有利さについてのシブ競争モデルの数理解析を2論文、訪花昆虫のミツバチなどが消滅する問題についての理論論文を複数編、花粉症に関する免疫緩和療法の数理モデル論文、密度依存的な有翅/無翅の分化の進化に関する論文、サケ科魚類の降海型/残留型比率の変動をともなう個体群胴体と進化の相互作用論文などを出版した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)