2015 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠認識時のウシ子宮改編に果たすオートファジー-リソソーム応答機構の解明と制御
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15H04579
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 昌志 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (10343964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 伸彦 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00363325)
木村 康二 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (50355070)
川原 学 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70468700)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウシ / 子宮 / 妊娠認識 / カテプシン |
Outline of Annual Research Achievements |
と場より採取した発情中期子宮の組織、あるいはそこから分離採取した子宮上皮細胞および間質細胞単層培養を確保し、実験を行った。当初研究計画で設定した妊娠15および発情15日目の子宮内膜組織を採取したオートファジー、カテプシンの活性を検出したところ、カテプシンBおよびリソソーム活性の明瞭な増加が確認された。特に、組織細胞内でのリソソームの活性化が顕著になり、カテプシンBもリソソームと同じスポット状パターンに活性化シグナルが検出された。加えて、E coliによる組換えウシIFNτの大量確保も済み、中期子宮組織への組換えIFNτの添加によって、妊娠子宮組織で見られたようなカテプシンBおよびリソソームの活性化が見られ、IFNτによる子宮組織の改編にカテプシンBおよびリソソームが関与することが示唆された。 IFNτの受容体であるIFNR1,R2のそれぞれの遺伝子発列に対してsiRNAを設計、合成した。ウシ線維芽細胞を用いて予備的にリボフェクション導入したところ12時間後には8割近く遺伝子発現抑制効果が確認された。培養牛子宮上皮細胞を使って、IFNR1,R2のそれぞれ一方、あるいは両方サブユニット対して導入したところ、12-24時間後に有意な遺伝子発現抑制効果が確認された。IFNR1,R2の発現抑制を行った子宮上皮細胞に対してIFNτを添加し、IFNτによって誘導される遺伝子MX1, MX2, ISG15の発現について解析したところ、興味深いことに、R1を抑制した際にMX1, MX2, ISG15の発現が有意に抑制された。このことから、IFNRを介したIFNτのシグナル伝達にはIFNR1の関与が大きいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画で設定した妊娠15および発情15日目の子宮内膜組織を採取したオートファジー、カテプシン活性評価系の確立は完了し、実際に採取組織におけるカテプシンBおよびリソソーム活性の明瞭な増加が確認された。特に、組織細胞内でのリソソームの活性化が顕著になり、カテプシンBもリソソームと同じスポット状パターンに活性化シグナルが検出された。加えて、E coliによる組換えウシIFNτの大量確保も済み、中期子宮組織への組換えIFNτ添加によって、妊娠子宮組織で見られたようなカテプシンBおよびリソソーム活性の再現に成功した。また、28年度計画を一部前倒したIFNτの受容体であるIFNR1R2の遺伝子発現をRNA干渉によって個別、または両サブユニットの発現阻害系の確立に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度については、27年度でのオートファジー、リソソームのIFNτによる活性化、遺伝子発現並びに蛋白質発現解析の系を引き続いて進め、IFNτ-オートファジー-リソソームシグナルの応答機構を明らかにする。
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Research Products
(8 results)