2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of mutation in coronaviruses and analysis of their pathogenesis
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15H04599
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
前田 健 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90284273)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 猫コロナウイルス / 猫伝染性腹膜炎 / 感染性クローン / 持続感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナウイルスは劇的な進化を遂げ、宿主域や病原性を変えている。その結果、SARSコロナウイルスやMERSコロナウイルスが出現した。獣医領域には、致死的な猫伝染性腹膜炎を引き起こす猫コロナウイルスが存在する。このウイルスは猫体内で変異することによって、感染性と病原性を変化させていることが判明してきた。重要な点は、我々は変異した後のウイルスを解析していたことである。自然界で存続する(できる)ために猫コロナウイルスが保持している機能を我々は見過ごしてきた。本申請研究ではコロナウイルスによる新興感染症の出現予測を可能にするために、自然界に存在するウイルスを知り、どのような変異を遂げて強毒化していくのかを解明する。 本年度は1.FIPウイルスの増殖を比較した結果、C3678株は急速に感染性が失活することが判明した。2.ADE活性を比較した結果、C3678株が最もADE活性の検出が良いことが示された。3.全塩基配列を比較した結果、C3663株にはORF1に30塩基の欠損、S遺伝子に735塩基の欠損、C3678株に3c蛋白の欠損、Yayoi株に3c蛋白の欠損が観察された。また、日本株でひとつのクラスターを形成した。4.C3663株の感染性クローンの作製に成功した。5.FIPの発生が多い施設の猫コロナウイルスTachikawa-12株の一部末端を除く全塩基配列の決定に成功し、他の日本型FIPVと近縁であることが判明した。6.猫腸コロナウイルスTachikawa-12株を経口投与した4頭の猫で3-4週間後にウイルス中和抗体の増加が確認された。300日経過した後も抗体の持続と3頭の糞便からウイルス遺伝子が検出され持続感染に成功した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)