2017 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analyses and development of inhibitors based on higher-order structure of translesion DNA polymerase eta
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15H04646
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
花岡 文雄 学習院大学, 理学部, 研究員 (50012670)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | DNAポリメラーゼ / 損傷乗り越え合成 / DNA損傷 / 紫外線感受性 / 突然変異 / 阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
未だに代表的な制がん剤であるシスプラチンと併用することによってその制がん効果の増強を目指して、損傷乗り越え型DNAポリメラーゼ・イータ(以下、Polη)の活性を阻害する低分子化合物の開発を目的に、異なる二つのアプローチでPolηに対して阻害効果を示す化合物のスクリーニングを実施した。 第一のアプローチとして、天然物由来の低分子化合物を固定化した理化学研究所の化合物アレイを用い、まずPolηに結合する44化合物を抽出した。その中からPolηの持つプライマー伸長活性に対して阻害効果を示す4種類の化合物を絞り込んだ。それらの構造類似物質である28化合物に対して同様の活性阻害効果を調べた結果、新たに14化合物で阻害効果が認められた。これら計18化合物について、大腸菌DNAポリメラーゼIに由来するKlenow fragment(Kf)及び真核細胞の複製ポリメラーゼの一つであるDNAポリメラーゼ・アルファ(Polα)に対する阻害効果を調べることにより、Polηに対する特異性が期待できる5種類の化合物を特定した。第二のアプローチは、理研NPDepoが保有する化合物バンクを代表する376種類の化合物パイロットライブラリーに対してPolηへの阻害効果を検討し、9化合物に阻害効果を認め、Aグループとした。さらに、濃度依存性実験を行うことで5化合物まで絞り込み、Bグループとした。また、Aグループの構造類似物質39種類に対して阻害効果を検討した結果、新たに9化合物で阻害効果を認め、Cグループとした。 そこで、BグループとCグループの化合物についてKf及びPolαに対する阻害効果の有無を判定した結果、Bグループから2化合物とCグループから3化合物が残った。これにより、異なる二つのアプローチで、それぞれ5化合物、計10化合物をPolηへの特異性が期待できる候補物質として特定するに至った。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)