2018 Fiscal Year Annual Research Report
Multidisciplinary approach to cardiac arrhythmogenesis assessment during drug discovery
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15H04684
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
黒川 洵子 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (40396982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諫田 泰成 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 部長 (70510387)
芦原 貴司 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80396259)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 薬理学 / ヒトiPS細胞 / 不整脈 / インシリコモデル / 統合的解析 / 不整脈トリガー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は4カ年計画の4年目である。初年度から3年目までには、ヒトiPS細胞由来心筋細胞のインシリコモデルを作成するための定量データを取得し、パッチクランプにより各種イオンチャネル電流を計測し、電流値及びキネティクスの値をコンピューターシミュレーションモデルに導入して、よりiPS細胞由来心筋に近づけることを行った。さらに、薬剤による催不整脈性を評価するために、心筋シートの実験結果と比較検討した。心筋シートモデルにおいてもIK1電流の電流密度が薬理作用に影響することを見出した。 4年目は、これまでのイオンチャネルの機能と収縮機能に関わる定量的データをインシリコモデルを活用して統合した。そして、催不整脈性がある薬物、心房もしくは心室に特異的に作用する薬剤を評価する新規の統合的なアプローチ法として、薬物による心電図波形変化のリストや新たなチャネル分子複合体の関与を提案・発表した。特に、収縮解析法として、非侵襲的に収縮機能を計測する動きベクトル法により、組織型(心房 vs. 心室)の識別法の開発については、組織型ごとにCa拮抗薬や自律神経系調節薬の作用が異なることを見いだし、薬効評価に影響を与える要因のあぶり出しに成功した。拍動ごとの細胞内Naイオン変化との関係については、解析後に行う細胞染色がうまくいかなかったものの、汎用されるエストロゲン製剤のひとつがhERGチャネル阻害薬の作用に影響するなど、不整脈発生への影響因子について新たな知見を得た。 以上より、今年度は、4年間の総まとめとして、ヒトiPS細胞由来心筋細胞とコンピューターシミュレーションを結びつける2つの鍵、イオンチャネル制御と力学的機能解析について、新たな知見を得ることに成功した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)