2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new therapy for brain edema: study for regulation of AQP4 as a molecular target
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15H04688
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安井 正人 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90246637)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アクアポリン / 脳浮腫 / グリア |
Outline of Annual Research Achievements |
脳浮腫や炎症性脳疾患に対する新薬開発の標的分子としてアクアポリン4(AQP4)が注目されている。我々は亜鉛、水銀などの重金属に加え、麻酔薬プロポフォールがAQP4を阻害することを発見した。また、これまで困難であったアクアポリン作用薬のハイスループットスクーニング系の開発に成功した。そこで、本研究ではAQP4のヒット化合物を同定し、マウス脳浮腫モデルを用いてその効果を評価することを目的とした。更にAQP4の調節機構、特にとエンドサイトーシスに対する理解を深めた。 20万種の化合物を用いたハイスループットスクリーニングにより阻害作用が見られた746化合物について2次スクリーニングを行い、最終的に候補として138化合物を残し、ストップトフロー試験にて阻害作用を確認したところ、1つの化合物がAQP4阻害作用を示した。この化合物はAQP1に対する作用がなく、AQP4に特異的であること、濃度依存性に効果があること、可逆的作用であることを確認した。しかしながら、その後の実験で十分な再現性を得ることができなかった。現在その原因を確認中である。そのため残念ながら動物実験による検討を進めるに至らなかった。一方、分子動力学計算を用いてこの化合物のAQP4への結合を検討したが、その候補作用部位として細胞外側の選択的フィルター近傍にあることが確認された。 AQP4の細胞外の立体構造を認識するモノクローナル抗体を作成し、その抗体の効果を検討した。その結果、抗体投与による細胞膜AQP4発現量の低下が、エンドサイトーシスよることを確認した。さらにAQP1とのキメラの検討により、エンドサイトーシスに関与する部位はAQP4のC末端に存在することを突き止めた。これらの結果をもとに現在論文投稿の準備を進めている。 また、AQP4のプロモーター解析を行ない、アストロサイトに特異的に発現する部位を同定し、論文発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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