2017 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanisms of bacterial morphology by cytoskeletal proteins.
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15H04731
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
塩見 大輔 立教大学, 理学部, 准教授 (70507532)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 細菌 / 形態形成 / ペプチドグリカン / 細胞骨格タンパク質 / タンパク質間相互作用 / リン脂質 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.リン脂質によるMreB機能の制御 代表者は、これまでに、大腸菌の酸性リン脂質が形態形成制御因子MreBアクチンの細胞内局在を制御していることを明らかにしてきた(Kawazura et al., 2017)。本年度は、MreBの局在に加えて動態もリン脂質による影響を受けるかどうかを調べた。MreBは短軸方向に沿って回転運動をしている。しかし、酸性リン脂質欠損株では、MreBの回転はほとんど観察されないか、回転していても非常に遅かった。したがって、酸性リン脂質がMreBの動態にも影響を及ぼすことが明らかになった。2.酸性リン脂質欠損株の解析 上に述べたように、酸性リン脂質欠損はMreBの局在、動態に影響を及ぼす。その結果、細胞の形態異常を引き起こし、細胞極が折れ曲がったり、枝分かれする。本年度は、酸性リン脂質欠損が細胞分裂に及ぼす影響を調べた。酸性リン脂質欠損株では、細胞分裂に必須な分裂装置divisomeの細胞中央(分裂面)への局在が野生株に比べて遅れることが明らかになった。すなわち、酸性リン脂質はdivisomeの安定的な分裂面への局在にも関与することを明らかにした。3.MreBやRodZと相互作用する因子の解析とその相互作用様式の解析 これまでに、代表者は、膜タンパク質RodZのペリプラズム領域でRodZの自己相互作用が起こることを明らかにしてきた。この成果は本年度論文として報告することができた(Ikebe et al., 2018)。本年度は、これに加えて、RodZの膜貫通領域の機能にも注目した。RodZの膜貫通領域に変異を導入すると、形態異常が観察された。これが他のタンパク質との相互作用の異常によるものかをBacterial two-hybrid法およびBiFC法により解析したが、野生型と比較して明確な違いは見られなかった。しかし、局在のパターンに違いが見られた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)