2017 Fiscal Year Annual Research Report
The mechanisms of chronic inflammation by Gateway Reflex and inflammation amplifier
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15H04741
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村上 正晃 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00250514)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ストレス / ゲートウェイ反射 / 炎症アンプ |
Outline of Annual Research Achievements |
「病は気から」という諺や鍼灸による疾患の治療など神経系と免疫系との関与は経験的に知られている。しかしながら、これらの分子メカニズムを明らかとする研究は未開拓であり、当機構の解明はがんや自己免疫疾患など様々な病気に対する新たな治療戦略へとつながることが期待される。我々はこれまでに、局所神経活性化がそれぞれ固有の血管に血中免疫細胞の中枢神経系への侵入口を形成する分子機構を明らかとし、当該機構を「ゲートウェイ反射」と命名した。さらに、当該機構の分子機序として、非免疫細胞でのNFκBとSTAT3の同時活性化で生じるケモカインの過剰産生機構である炎症アンプを同定した。本研究提案では、社会問題に発展している過度のストレスによる局所神経の活性化が、どのような経路、分子機構で、どの部位の血管の炎症アンプの活性化を制御して臓器の恒常性をコントロールするのかを、特に中枢神経系の血管に着目して解析した。はじめに過度の慢性ストレスによる神経活性化に着目し多発性硬化症のモデルEAEの病態解析を行った結果、ストレスによる室傍核での交感神経活性化が、脳内の第三脳室、海馬および視床に囲まれた特定血管に血管ゲートを形成させ、微小炎症を誘導することを見出した。この脳内微小炎症が、ATPを介した神経活性化を新たに誘導、過度の迷走神経活性化を引き起こし、胃・十二指腸からの出血や心機能の低下など介して突然死を引き起こすことが明らかになった。当研究は、ストレスがゲートウェイ反射を介して脳内に新規神経回路を形成することにより臓器連関に多大な影響を及ぼすことをはじめて明らかにしたものであり、当成果は論文として発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Brain micro-inflammation at specific vessels dysregulates organ-homeostasis via the activation of a new neural circuit.2017
Author(s)
Arima, Y., T. Ohki, N. Nishikawa, K. Higuchi, M. Ota, Y. Tanaka, J. Nio-Kobayashi, M. Elfeky, R. Sakai, Y. Mori, T. Kawamoto, A. Stofkova, Y. Sakashita, Y. Morimoto, M. Kuwatani, T. Iwanaga, Y. Yoshioka, N. Sakamoto, A. Yoshimura, M. Takiguchi, S. Sakoda, M. Prinz, D. Kamimura, M. Murakami.
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Journal Title
eLife
Volume: 6:e25517
Pages: 1-27
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Rbm10 regulates inflammation development via alternative splicing of Dnmt3b.2017
Author(s)
Atsumi, T.*, H. Suzuki*, J-J. Jiang* (* equal contribution), Y. Okuyama, I. Nakagawa, M. Ota, Y. Tanaka, T. Ohki, K. Katsunuma, K. Nakajima, Y. Hasegawa, O. Ohara, H. Ogura, Y. Arima, D. Kamimura, and M. Murakami.
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Journal Title
Int Immunol.
Volume: 29(12)
Pages: 581-591
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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