2017 Fiscal Year Annual Research Report
青年・壮年・中年期の光曝露が生体リズムと睡眠の質に及ぼす影響に関する疫学研究
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15H04777
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部, 副学長 (10124877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大林 賢史 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (30596656)
佐伯 圭吾 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60364056)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 光曝露 / 生体リズム / うつ / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
夜間の光曝露はメラトニン分泌の低下や生体リズムの後退を起こし、睡眠障害の原因になる可能性が実験研究で示されている。夜間交代勤務者に睡眠障害・うつ・心血管疾患・がんの発症が多いことが疫学研究で報告されているが、夜間の光曝露量を実測して健康的影響を調査した研究はなかった。申請者らは高齢者1127名の夜間の光曝露量を実測し、睡眠障害・うつ・肥満・糖尿病・脂質異常症・動脈硬化との関連を報告した。青年期には生体リズムが不安定になるサーカディアンリズム睡眠障害が好発し、学業や就職に悪影響を及ぼすことが知られている。壮・中年期の週末と平日の睡眠時間帯の差が睡眠障害・肥満・喫煙割合と関連する。これらは夜間の光曝露量が関与していることが考えられるがこの年代で光曝露量を実測した調査はない。本応募研究で青年・壮年・中年期および高齢期の光曝露量を実測し生体リズムや睡眠の質との関連を明らかにする。平成29年度は40歳以上の対象者400名の、1週間の光曝露測定、アクチグラフによる客観的睡眠、主観的睡眠、肥満指標(BMI・腹囲)、うつ症状、空腹時血糖、HbA1c、脂質(中性脂肪・コレステロール)、動脈硬化指標(頚動脈IMT・CAVI)、筋力、骨密度の測定を完了した。年間実施予定対象者数より多く測定を完了した。本研究に関連する学術的成果として複数の関連論文が英文科学誌に採択・掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年間実施予定対象者数を超える測定を実施することができ、平成27年度からの通算対象者数も1188名と当初予定(1050名)を上回ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の目標は本年度同様に研究調査を実施し、全データの統合・分析することである。調査の人員配備や測定方法、分析計画なども確立しておりこの点も問題ないと考える。
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Research Products
(14 results)