2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of anti-cancer agents targeting R-spondin-LGR4/5/6-ZNRF3/RNF43 axis
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15H04806
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤城 光弘 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70396745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 祐一 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10744419)
熊谷 英敏 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20281008)
山下 裕玄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50599397)
森田 啓行 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60323573)
浅岡 良成 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90431858)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Wntシグナル / R-spondin / 抗癌剤 / 低分子化合物ライブラリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、R-spondin-LGR4/5/6-ZNRF3/RNF43系を直接的に制御する化合物のスクリーニングを可能とする独自のアッセイ系を用いて低分子化合物ライブラリーをスクリーニングすることにより新規抗癌剤開発を目指すものである。R-spondin依存的なZNRF3/RNF43とLGR4/5/6の会合をモニターするため、LGR4にβ-galactosidaseのα断片を結合させた分子(LGR4-α)及びZNRF3にω断片を結合させた分子(ZNRF3-ω)を作成し、HEK293T細胞に同時に一過性に発現させた。この細胞をR-spondinで刺激したところ容量依存的にβ-galactosidase活性が上昇した。そこでこのアッセイ系を用いて、本学薬学部創薬機構が所有する低分子化合物コアライブラリー(約一万種類の代表的な構造を有する化合物群よりなる)を以下のようにスクリーニングした。1. R-spondin 活性阻害剤のスクリーニング:LGR4-α 、ZNRF3-ωの二つの融合分子をHEK293T細胞に同時に一過性に発現させ、90%効果濃度(EC90)のR-spondin3で刺激した。ここに低分子化合物を添加し、R-spondin3刺激により惹起されたβ-galactosidase活性を阻害するものをスクリーニングしたところ、阻害活性を有する候補化合物が約100程度同定された。2. R-spondin 活性増強剤のスクリーニング:LGR4-α、ZNRF3-ωの二つの融合分子をHEK293T細胞に同時に一過性に発現させ、10%効果濃度(EC10)のR-spondin3で刺激した。ここに低分子化合物を添加し、R-spondin3刺激により惹起されたβ-galactosidase活性をさらに増強するものをスクリーニングしたところ、活性増強作用を有する候補化合物が2つ同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多数の化合物を取扱う低分子ライブラリースクリーニングでは、接着細胞ではなく浮遊細胞がより適しているので、当初、株化浮遊細胞を用いたアッセイ系の確立を目指した。ウイルスベクター、エレクトロポレーション、リポフェクションなど様々な方法を用いて二つの融合分子の浮遊細胞への導入を試みたが、融合遺伝子がかなり大きいこともあり、活性を検出するのに十分な遺伝子導入効率が得られず、結局接着細胞を使用せざるを得なくなった。この予備検討実験に予想外に時間がかかったこと、また接着細胞を使用したため実際のスクリーニングに予定より時間を要したことから、実験計画が遅れた。しかし、スクリーニングの手技自体は計画どおり正確に施行できたため、上記のように幾つか有望な候補化合物を取得することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、イニシャルスクリーニングで同定された化合物の薬理活性の再現性を検討するとともに、1. 化合物の薬物動態評価、2. 誘導体合成・活性評価及び構造活性相関解析、3. 化合物の作用機序の解明を行う。 また上記実験と併行してR-spondin-LGR4/5/6-ZNRF3/RNF43系の異常に基づく発癌モデル動物の確立と化合物の動物モデルにおける抗癌効果判定実験の準備をすすめる。
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Research Products
(43 results)
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[Journal Article] Periodontitis may deteriorate sinus of valsalva dilatation in marfan syndrome patients.2016
Author(s)
Suzuki J, Imai Y, Aoki M, Fujita D, Takeda N, Aoyama N, Wakayama K, Ikeda Y, Kumagai H, Akazawa H, Izumi Y, Isobe M, Komuro I, Hirata Y
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Journal Title
Int Heart J.
Volume: 57
Pages: 456~460
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Risk of metastasis in adenocarcinoma of the esophagus: a multicenter retrospective study in a Japanese population2016
Author(s)
Ishihara R, Oyama T, Abe S, Takahashi H, Ono H, Fujisaki J, Kaise M, Goda K, Kawada K, Koike T, Takeuchi M, Matsuda R, Hirasawa D, Yamada M, Kodaira J, Tanaka M, Omae M, Matsui A, Kanesaka T, Takahashi A, Hirooka S, Saito M, Tsuji Y, Maeda Y, Yamashita H, Oda I, Tomita Y, Matsunaga T, Terai S, Ozawa S, et al
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Journal Title
J Gastroenterol.
Volume: 52
Pages: 800~808
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Utility of cystatin C for estimating glomerular filtration rate in patients with muscular dystrophy: A good agreement with inulin clearance.2016
Author(s)
Kimura K, Morita H, Daimon M, Horio M, Kawata T, Nakao T, Hirokawa M, Kitao R, Watanabe D, Komori T, Nagata T, Takeda S, Komaki H, Segawa K, Nakajima T, Takenaka K, Komuro I.
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Journal Title
International Heart Journal
Volume: 57
Pages: 386~388
DOI
Peer Reviewed
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