2016 Fiscal Year Annual Research Report
二つの水酸化シグナルによる造血恒常性の統御機構の解明
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15H04861
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
田久保 圭誉 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 生体恒常性プロジェクト長 (50502788)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 造血幹細胞 / 低酸素応答 / ニッチ細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞が維持される成体骨髄の環境は、低酸素環境であることが知られている。これまで申請者は造血幹細胞ニッチとしての低酸素環境の重要性に着目して研究を展開してきた。その結果、造血幹細胞は低酸素によって安定化する低酸素応答転写因子(hypoxia-inducible factor; HIF)のHIF-1alphaの活性化を介してピルビン酸脱水素酵素(pyruvate dehydrogenase; PDH)リン酸化酵素(PDH kinase; Pdk)のうちのPdk2とPdk4の転写活性化を行うことを見出した。しかし、現状ではHIFがどのように骨髄の低酸素環境を感知しているか、HIF以外の低酸素センサーも造血恒常性に寄与しているかはいずれも明らかになっていない。本研究では、低酸素環境による造血制御の全貌を理解することを企図してこれら双方の制御に関わる二つの水酸化酵素、プロリン水酸化酵素とアスパラギン水酸化酵素に主に着目した解析を進めている。本年度はプロリン水酸化酵素であるPhd2あるいはPhd1-3を誘導的に造血幹細胞を含む全身で欠損したマウスモデルのフェノタイプを比較し、造血幹・前駆細胞分画における効果がPhd2欠損時とPhd1-3欠損時で異なることを見出した。また、ニッチ側でHIFを欠損したマウスモデルの解析を実施し、分化細胞産生にニッチ側のHIFが寄与することを見出した。今後はいかなるメカニズムでこれらの形質が制御されているかの検討を実施することで、造血幹細胞がどのように低酸素環境を感知しているか検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着実に解析を進行できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はマウスモデルで観察された造血幹・前駆細胞や分化細胞産生の変容の背景にある分子機構について解析を実施して、造血幹細胞がどのように低酸素環境を感知しているか検証する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] p38α Activates Purine Metabolism to Initiate Hematopoietic Stem/Progenitor Cell Cycling in Response to Stress.2016
Author(s)
Karigane D, Kobayashi H, Morikawa T, Ootomo Y, Sakai M, Nagamatsu G, Kubota Y, Goda N, Matsumoto M, Nishimura EK, Soga T, Otsu K, Suematsu M, Okamoto S, Suda T, Takubo K.
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Journal Title
Cell Stem Cell
Volume: 19
Pages: 192-204
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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