Outline of Annual Research Achievements |
難治性炎症性疾患患者の次世代シークエンサーを用いた既知遺伝子スクリーニングを22遺伝子にアップデートした(NLRP3, NLRP12,NOD2, MVK, TNFRSF1A, MEFV, IL1RN, NLRC4, HMOX1, PSMB8, PSTPIP1, PLCG2, CECR1, TNFAIP3, COPA, PSMA3, PSMB4, PSMB9, POMP, OTULIN, HOIP, HOIL1)。引き続き、変異陰性例に対し全エクソーム解析を行ない、新規候補遺伝子CTC1、KARS、HYDINを同定した。 視細胞、骨系統、肺組織に異常を認めるPCYT1A異常症の解析のため、正常iPS細胞に対して変異を導入、視細胞分化系にて形態の異常を検討した。 NLRC4異常症の機能解析系として、THP-1細胞における変異NLRC4遺伝子強制発現による細胞死誘導について解析をすすめた。CRISPR/Cas9にてTHP-1のCASPASE-1を欠失させたところ、変異NLRC4によるTHP-1細胞死が部分的に改善、CASPASE-1に部分的に依存することが判明した。 Aicardi-Goutieres症候群の原因遺伝子であるIFIH1にCRISPR/Cas9にてR779Hヘテロ変異を導入したマウスの系統樹立に成功した。また、IFIH1 R779H変異を有するBACトランスジェニックマウスを作成、同マウスの解析が進み、心筋障害が発生することが判明、自己抗体等その原因探索を行っている。 LPSに対する反応性が低下、致死的な免疫不全症患者の疾患特異的iPS細胞を作成したところ、LPS応答性の低下が再現できた。全エクソーム解析では原因遺伝子が不明であったが、蛋白、RNAの発現解析により、既知免疫不全症のdeep intronが原因である事が判明、現在その機序解明を進めている。
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