2017 Fiscal Year Annual Research Report
胎児臓器の成長・損傷・適応の解析:ストレスに対する過成熟反応の意義を解明する
Project/Area Number |
15H04881
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 直 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (50361100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌利 東北大学, 大学病院, 講師 (00451584)
北西 龍太 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (20436116)
埴田 卓志 東北大学, 大学病院, 助教 (30400360)
渡邊 真平 東北大学, 大学病院, 助手 (70509413)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒツジ / 胎仔 / 成熟 / グルココルチコイド / 人工胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠中期に何らかのストレスに反応した胎児由来のコルチゾールが,胎児臓器の成熟を一過性に促進させる反面その成長は抑制するため,結果として長期的には臓器の成長障害を誘導する現象をわれわれは過成熟反応と名付けた.近年,極低出生体重児の合併症は組織損傷から成長障害へとその本態が移行してきている.本研究ではヒツジ胎仔の慢性実験系を用いて,妊娠中期の子宮内環境の変化が胎仔のコルチゾール分泌能に与える影響を解析するとともに,周産期新生児医療における胎児早産児へのグルココルチコイド投与の適応について,早産妊婦に対する出生前グルココルチコイド投与も含めて,成長障害の視点から考察し提言することが目的である. 平成29年度には妊娠95日 (ヒト妊娠25週相当) のヒツジを用いて12回の実験を計画したが,4回は受胎が得られず,1回は子宮内胎仔死亡となり,2回は手技上の問題で実験を完遂できなかった.そのため合計5回 (炎症群1例, sham群2例, グルココルチコイド群2例) の実験からデータが得られた.胎生期ストレス負荷前後と人工胎盤装着中にCRH負荷試験を実施し,のべ8回のCRH負荷試験を実施できた.冷凍保存した血漿から100検体を選んで,ACTH, コルチゾール, コルチゾン, DHEA-S濃度をタンデムMSにて測定した.胎仔各臓器の組織切片標本と凍結組織表本は5例全てから得られ,脳MR画像は5例で撮影できた.昨年度に確認された脳室周囲白質軟化の所見は見られなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は合計12例のデータ採取を計画したが,胎仔不受胎などのため合計5例しかデータを採取できなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は胎仔諸臓器における過成熟反応の組織学的観察に力を入れる予定である.
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Research Products
(3 results)