2016 Fiscal Year Annual Research Report
高照度光による不安障害・PTSDの認知行動療法増強作用の検討
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15H04897
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
栗山 健一 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00415580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗本 直樹 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20567078)
高橋 正洋 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30548194)
吉池 卓也 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40647624)
松尾 雅博 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70456838)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経科学 / 生理学 / 高照度光 / 精神医学 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
高照度光には抗うつ作用があり気分障害の治療法として活用されている。近年我々は高照度光が恐怖条件付け消去学習を促進する作用を持つことを、ヒトを対象とした基礎実験で確認した。恐怖条件付け消去学習は、PTSDや一部の不安障害に対する暴露型認知行動療法の作用モデルであり、これらの疾患に対する暴露型認知行動療法の有効性が臨床試験で確認されている。本研究は、高照度光照射による不安障害やPTSDの暴露型認知行動療法の有効性増強効果を、ランダム化臨床試験にて検討することを目的とする。 主任研究者の異動に伴い、研究実施体制が大きく変更され、当該研究機関の倫理委員会で審査を受け、研究の遂行許可を受けた。研究を遂行する主施設の変更及び、研究に携わる研究者が大幅に変更された。認知行動療法を行う臨床心理士を慎重に選定し、当初の計画が実施可能であるか慎重に検討を行ったが、度重なる心理士の異動や急な退職により、研究遂行に大きな遅れを呈している。 研究計画に基づき、予備的に数名のPTSD、社交不安症患者を対象とし認知行動療法の有用性を検討し、feasibilityを確認した。fMRIを用いた生理指標の評価も済んでいる。 質問紙票に基づく治療効果の客観指標において、認知行動療法の有用性および高照度光照射の有用性を示す、高照度群と低照度群との群間差が推定された。高照度光照射に伴う有害事象は認められず、安全性も再評価された。脳機能画像データの評価はデータの蓄積とともに行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では、初年度より対象患者の正式なエントリーを開始できる計画であったが、主任研究者の異動により、研究体制の見直しを迫られたため、2年目以降にずれ込むこととなった。現在予備試験は終了し、データ集積を精力的に進めているが、認知行動療法を担当する心理士の異動および急な退職が重なり、研究進捗に大幅な遅れが生じている。早急に予備人員を含めた心理士の確保を進めているが、研究計画の見直しが必要となる見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
認知行動療法を担当する心理士の確保を行い、異なる心理士が治療を行うことによる質の担保を確保するための対策を図る予定である。これを行う事と並行し、データ集積を進めていく。データ集積の進行度に伴い、逐一効果量の検定等を含む中間解析を行い、研究のfeasibilityを高める工夫を行う。 研究の遅れにより、研究計画の修正を行う予定である。実効性及び結果の信頼性を確保すべく、対象疾患の絞り込みおよび目標症例数の修正を予定している。これにより、目標とする結果の汎用範囲はやや狭められるものの、結果の信頼性を低下させることなく計画を遂行することを目標とする。 このためにも、中間解析結果を基に、さらなる解析の工夫の必要性を慎重に検討する。
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Research Products
(21 results)