2016 Fiscal Year Annual Research Report
GWASを出発点とする関節リウマチ患者における非椎体骨折リスク診断モデルの構築
Project/Area Number |
15H04965
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
猪狩 勝則 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80343557)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
当施設で実施中のIORRAコホートに登録されている関節リウマチ(RA)患者のうち、すでにGWASデータを得られている2,423名を対象にディスカバリーフェーズをおこなった。骨折の情報はIORRAコホート開始当初から収集されており、16年にわたる骨折の情報がその部位や時期だけでなく疾患活動性、投薬状況、機能障害指数などの周辺状況の情報とともに蓄積されている。ディスカバリーフェーズにおいては2000年から2010年までの10年間での非椎体骨折(大腿骨、橈尺骨、上腕骨)をエンドポイントとして解析を行った。さらに平成27年度に収集した患者サンプルのうち564名を対象にバリデーションフェーズをおこなった。ディスカバリーフェーズではGWASのプラットフォームに約260万多型を収載したHumanOmni 2.5 Exome-8 (イルミナ社)を使用したが、バリデーションフェーズでは予算的な観点およびインピュテーションの精度向上がはかられたことから、より安価なInfinium CoreExome-24 (イルミナ社)を使用した。インピュテーションにはIMPUTEソフトウェアを用いた。QCはディスカバリーフェーズと同様に以下の手順で行った。1.Call rate < 95% のサンプルを除去、2.Call rate < 98% 、non-autosomal、monomorphic, rsID以外のSNPを除去、3.MAF < 0.05のSNPを除去。QCにはGWAS解析ソフトウェアであるPLINK2を使用した。バリデーションフェーズでは2013年までの骨折調査の情報を加え、最大13年間のフォローアップ期間とした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ディスカバリーフェーズは順調に進捗したが、バリデーションフェーズは十分なサンプル収集が行えず、当初懸念されたように検定力の不足がみられ、いわゆるゲノムワイド水準に到達したSNPが確認できなかった。そのためサンプル収集を継続実施するとともに、今後は統計解析においてFDRを活用するなどしてゲノムワイド水準には到達しなかったものの実際には関連のある遺伝子多型の検出に努めるものとする。また上述の理由からトランスクリプトーム解析、エピゲノム解析の実施には至っていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
サンプル収集を継続実施し、バリデーションフェーズでの解析対象を拡張する。ディスカバリーフェーズで検出された遺伝子多型について、バリデーションフェーズで解析するにあたり、いわゆるゲノムワイド水準ではなくFDRの活用し、関連のある遺伝子多型の検出に努める。トランスクリプトーム解析、エピゲノム解析を実施し、公共ビッグデータを用いたIn silicoネットワーク解析により、本研究計画でGWASと網羅的オーム解析によって同定された非椎体骨折発症関連遺伝子領域のバイオマーカーを評価する。
|
Research Products
(5 results)
-
-
[Journal Article] A twin study of rheumatoid arthritis in the Japanese population.2016
Author(s)
erao C, Ikari K, Nakayamada S, Takahashi Y, Yamada R, Ohmura K, Hashimoto M, Furu M, Ito H, Fujii T, Yoshida S, Saito K, Taniguchi A, Momohara S, Yamanaka H, Mimori T, Matsuda F.
-
Journal Title
Mod Rheumatol.
Volume: 26
Pages: 685-689
DOI
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Contribution of a Non-classical HLA Gene, HLA-DOA, to the Risk of Rheumatoid Arthritis.2016
Author(s)
Okada Y, Suzuki A, Ikari K, Terao C, Kochi Y, Ohmura K, Higasa K, Akiyama M, Ashikawa K, Kanai M, Hirata J, Suita N, Teo YY, Xu H, Bae SC, Takahashi A, Momozawa Y, Matsuda K, Momohara S, Taniguchi A, Yamada R, Mimori T, Kubo M, Brown MA, Raychaudhuri S, Matsuda F, Yamanaka H, Kamatani Y, Yamamoto K.
-
Journal Title
Am J Hum Genet.
Volume: 99
Pages: 366-374
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
[Journal Article] Association-heterogeneity mapping identifies an Asian-specific association of the GTF2I locus with rheumatoid arthritis.2016
Author(s)
Kim K, Bang SY, Ikari K, Yoo DH, Cho SK, Choi CB, Sung YK, Kim TH, Jun JB, Kang YM, Suh CH, Shim SC, Lee SS, Lee J, Chung WT, Kim SK, Choe JY, Momohara S, Taniguchi A, Yamanaka H, Nath SK, Lee HS, Bae SC.
-
Journal Title
Sci Rep.
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access