2016 Fiscal Year Annual Research Report
病的近視による眼球変形機序の四次元時空的解明と分子標的治療の確立
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15H04993
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大野 京子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30262174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
吉田 武史 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (30451941)
諸星 計 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60598415)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 眼細胞生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究成果により、動物の実験近視モデルにおいて、後部強膜に沿って移植したヒト由来の線維芽細胞がin situでコラーゲンを産生し、移植細胞が排除された後にも、新たに産生されたコラーゲンが局所に残存し、後部強膜を補強できていることを確認することができた。さらに、後部強膜の肥厚に伴い、線維芽細胞の移植をしていない実験近視眼に比較して、約40%近視の進行を抑制できることを、屈折度測定および眼軸長測定により明らかになった。今後はさらに実験近視動物モデルの数、および経過観察期間を増やし、上記効果の再現性及び長期成績を明らかにする予定である。 また、ヒト強度近視患者への臨床応用に向け、プロトタイプのスキャン長20 mm、スキャン深度5 mmの超広角光干渉断層計(OCT)を用い、過去に3D MRIによる眼球形状解析を施行された症例に対し、広角OCTによる検査を施行し、治療適応となる患者の早期診断に向けての広角OCTの有効性について解析を進めている。 ラット実験近視モデルが確立でき、後部強膜に沿ったヒト線維芽細胞の移植後に細胞が生着し、局所で産生されたコラーゲンが細胞消失後にも残り、成熟したコラーゲン線維が観察できたことから、今年度はさらに上記の細胞治療が近視化の抑制に有効であるかを検討し、ヒトでの臨床応用へと進める。 研究を推進するために、ヒトへの臨床応用において、対象となる強膜菲薄化のみられる病的近視眼を的確に同定することが重要となる。従来3D MRIにより対象患者の同定を進めてきたが、近年の広角OCT技術の進歩により、preliminaryな検討において非侵襲的に短時間で外来で強膜菲薄化を同定できることがわかってきた。そこでこのOCTを本研究に用いることにより、3D MRIの撮影および画像の構築にかかる時間を大きく短縮し、研究を推進したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物の実験近視モデルにおいて、後部強膜に沿って移植したヒト由来の線維芽細胞がin situでコラーゲンを産生し、移植細胞が排除された後にも、新たに産生されたコラーゲンが局所に残存し、後部強膜を補強できていることを確認することができた。さらに、後部強膜の肥厚に伴い、線維芽細胞の移植をしていない実験近視眼に比較して、約40%近視の進行を抑制できることを、屈折度測定および眼軸長測定により明らかになった。今後はさらに実験近視動物モデルの数、および経過観察期間を増やし、上記効果の再現性及び長期成績を明らかにする予定である。 また、ヒト強度近視患者への臨床応用に向け、プロトタイプのスキャン長20 mm、スキャン深度5 mmの超広角光干渉断層計(OCT)を用い、過去に3D MRIによる眼球形状解析を施行された症例に対し、広角OCTによる検査を施行し、治療適応となる患者の早期診断に向けての広角OCTの有効性について解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
ラット実験近視モデルが確立でき、後部強膜に沿ったヒト線維芽細胞の移植後に細胞が生着し、局所で産生されたコラーゲンが細胞消失後にも残り、成熟したコラーゲン線維が観察できたことから、今年度はさらに上記の細胞治療が近視化の抑制に有効であるかを検討し、ヒトでの臨床応用へと進める。 研究を推進するために、ヒトへの臨床応用において、対象となる強膜菲薄化のみられる病的近視眼を的確に同定することが重要となる。従来3D MRIにより対象患者の同定を進めてきたが、近年の広角OCT技術の進歩により、preliminaryな検討において非侵襲的に短時間で外来で強膜菲薄化を同定できることがわかってきた。そこでこのOCTを本研究に用いることにより、3D MRIの撮影および画像の構築にかかる時間を大きく短縮し、研究を推進したいと考えている。
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Research Products
(47 results)
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[Journal Article] Corneal curvature radius in myopia of schoolchildren versus adult myopia.2016
Author(s)
Jonas JB, Bi HS, Wu JF, Xu L, Wang YX, Wei WB, Nangia V, Sinha A, Guo Y, You QS, Ohno-Matsui K, Panda-Jonas S.
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Journal Title
Cornea
Volume: 35
Pages: 1333-1337
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Six-year outcomes of intravitreal bevacizumab for choroidal neovascularization in patients with pathologic myopia.2016
Author(s)
Kasahara K, Moriyama M, Morohoshi K, Yoshida T, Simada N, Nagaoka N, Yokoi T, Shinohara K, Kaneko Y, Suga M, Ohno-Matsui K.
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Journal Title
Retina
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Education-related parameters in high myopia: Adults versus school children.2016
Author(s)
Jonas JB, Xu L, Wang YX, Bi HS, Wu JF, Jiang WJ, Nangia V, Sinha A, Zhu D, Tao Y, Guo Y, You QS, Wu LJ, Tao LX, Guo XH, Ohno-Matsui K, Panda-Jonas S.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 11
Pages: e0154554
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Myopic maculopathy and optic disc changes in highly-myopic young Asian eyes and impact on visual acuity.2016
Author(s)
Koh V, Tan C, Tan PT, Tan M, Balla V, Nah G, Ching-Yu C, Ohno-Matsui K, Tan MM, Yang A, Zhao P, Wong TY, Seang-Mei S.
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Journal Title
American Journal of Ophthalmology
Volume: 164
Pages: 69-79
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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