2015 Fiscal Year Annual Research Report
口腔機能維持による健康寿命延伸のエビデンスの確立:2000人の6年間コホート研究
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15H05025
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池邉 一典 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (70273696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 泰治 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10543481)
松田 謙一 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80448109)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 歯学 / 老化 / 咬合支持 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】後期高齢者を対象に3年間の追跡調査を行い,臼歯部咬合支持が認知機能の低下に与える影響について検討を行うことを目的とした. 【方法】79-81歳の地域高齢者に対して行ったベースライン調査ならびに,3年後のフォローアップ調査に参加した549名(男性277名,女性272名)を対象者とした. ベースライン時に,性別,教育歴,握力,Eichner分類を用いて臼歯部咬合支持の有無を記録した.認知機能の評価は日本語版Montreal Cognitive Assessment(MoCA-J)を用いた. また,認知機能の変化については、ベースライン時のMoCA-Jの得点からフォローアップ時の得点を引いた値を算出し、そのうち差が大きかった25%を認知機能低下群と定義した.臼歯部咬合支持の有無と認知機能の低下との関連を検討するためにMann-Whitney U検定,ロジスティック回帰分析を行った.有意確率は5%とした. 【結果】MoCA-Jの得点は,ベースライン時には臼歯部咬合支持の有無で有意な差は認められなかった(p=0.49)が,フォローアップ時には,有意な差を認めた(p<0.01).さらに,認知機能の低下の有無を目的変数としたロジスティック回帰分析の結果,臼歯部咬合支持は,他の因子を調整したうえでも,有意な変数(オッズ比1.79,95%信頼区間1.21-2.65)となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
被験者のデータも順調に集まり,想定どおりの結果も得られ,順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きデータを収集するとともに,解析について,充実させて行きたい.
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Research Products
(2 results)