2015 Fiscal Year Annual Research Report
医療通訳・コーディネーターの教育プログラムの看護大学と外国語大学による開発と検証
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15H05068
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
加藤 憲司 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70458404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 志津枝 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00149709)
松葉 祥一 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00295768)
金川 克子 神戸市看護大学, 看護学部, 名誉教授 (10019565)
船山 仲他 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10199416)
福嶌 教隆 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50102794)
田中 紀子 (村松紀子) 愛知県立大学, 外国語学部, その他 (50572400)
岡本 悠馬 神戸市外国語大学, 付置研究所, その他 (50748465)
川越 栄子 神戸女学院大学, その他部局等, 教授 (80285361)
益 加代子 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (80511922)
植本 雅治 神戸市看護大学, 看護学部, 名誉教授 (90176644)
嶋澤 恭子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (90381920)
山下 正 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (90613092)
長沼 美香子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (80460012)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医療通訳 / 教育プログラム開発 / 医療通訳のニーズ調査 / 外国語大学と看護大学による共同講義 |
Outline of Annual Research Achievements |
教育プログラムの開発に関しては、年間3回の研究会、2名の海外視察(欧州・ベトナム)を実施し、研究・分析を行った。医療通訳を巡る国内の情勢は極めて大きな変革期を迎えているため、常に最新の情報を踏まえて検討を行う必要があることから、関連する勉強会・シンポジウム等へ積極的に足を運び、その動向を探るように努めた。その結果、当初想定していた全40時間の教育プログラムをこのまま目標とすることは、必ずしも時代に即応したものではないと考えられることがわかった。そのため、研究分担者の1人に全112.5時間の医療通訳養成研修を受講してもらい、その内容やあり方を詳細に検討した。 学生対象の単位互換講座および市民向けのユニティ公開講座は、昨年度に引き続いて計画どおり実施した。学生対象の講座については、今年度も受講生の主体的な参加が見られ、一定の評価が得られた。一方、、第3回目となるユニティ公開講座については、受講者の減少や演習時間の制約等の課題がなお残るものとなった。 調査研究に関しては、全国の一般病床数200床以上の医療機関を対象に、看護部門の長が外国人患者等への対応についてどのような意向があるかを把握する目的で、郵送質問紙調査を実施した。対象となったのは1358の医療機関であった。27年12月に神戸市看護大学の倫理審査において承認を受け、27年度末までに各機関への郵送を行った。質問紙の回収は28年度当初となっているため、調査結果については次年度の報告となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
教育プログラム開発、調査研究ともに、おおむね当初の計画どおりの事業内容を実施することができたことから、このように評価した。ただし、次項の【今後の研究の推進方策】で述べるように、医療通訳分野における情勢変化に臨機応変に対応する必要がある。したがって、進捗状況の判断に際しては、おおもとの研究目的に鑑み、その目的達成に資するような事業内容となるべく、不断の工夫と改良を踏まえて、柔軟に判断することが適切であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究実績の概要】でも述べたように、医療通訳を取り巻く情勢は非常に目まぐるしく変化している状況であることから、単に当初計画をそのまま実施するというよりも、情勢の変化に対応した、実効ある事業を進めていく必要がある。このことから、いかなる研究成果をもたらすことが本事業の果たすべき役割であるかについて、先進的な取り組みを行っているNPO等との協議などを精力的に実施しする方針とする。特に、現時点では必ずしも明確でない「医療通訳コーディネーター」のあるべき姿や機能について、本事業の全国調査結果等も踏まえながら、目に見える形のメッセージを社会に向けて発信することを目指したい。
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