2016 Fiscal Year Annual Research Report
ウエブサイトを用いた自己管理支援ががん体験者のQOL及び心理的安寧に与える効果
Project/Area Number |
15H05077
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水野 道代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70287051)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
浅野 美礼 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00273417)
笹原 朋代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70528223)
山下 美智代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (90633230)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | がん患者 / ウエブサイト / 自己管理支援 / がん体験者 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、インターネットウエブサイトを通して提供される自己管理支援が、初期治療を終えたがん患者/体験者のクオリティオブライフ(QOL)及び身体的・心理的苦痛の改善に与える効果を明らかにすることにある。H 28年度からは、対照群をおく事前-事後準実験デザインを組み立て、ウエブサイトの有効性の検証するための調査を開始した。 H28年度は対照群への縦断的質問紙調査(基準値:退院後、1ヶ月後、2ヶ月後)を行った。治療を終了し外来通院を始めたがん患者(乳腺・子宮・卵巣がん)のうちウエブサイトを使用できる環境にある患者を対象に、支援の効果を評価する指標として①QOL(生活に対する満足度)、②症状(強さ・生活への支障)、③不安・抑うつを測定する調査への参加を依頼した。29名のがん患者が研究に参加し、その平均年齢は53.69歳(SD:11.78)であった。調査指標について、基準値となる退院後の変数の平均値は、既存の調査結果や公表されている尺度標準値から判断し、QOLは低く、症状は強く、不安や抑うつが高かった。現在2回目、3回目の縦断調査を継続中である。 H 29年3月より支援提供(ウエブサイトを利用して、がんに罹患した体験の表出を行う)群への調査を開始した。支援提供群では、対照群に実施した調査内容に加え、体験の表出特性や支援に対する満足度についての調査を加える。ひき続き調査を継続し、質問紙調査の両群における比較と、支援の利用中に作成される文書データの分析および支援利用者への満足度調査の結果より当該支援の効果を評価する計画である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は対照群をおく事前-事後準実験デザインの調査において、予定数の対照群への研究参加協力を得ることができ、また、支援提供群への調査を開始できているため、順調に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
ウエブサイトの管理を適切に行いながら、ひき続き支援提供群における調査を進め、本年度中に成果をまとめる計画である。
|
Research Products
(3 results)