2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of the nursing care for prompting the psychological adjustment with laryngectmized patients
Project/Area Number |
15H05082
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
小竹 久実子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90320639)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (60362472)
甲斐 一郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 客員研究員 (30126023)
岩永 和代 福岡大学, 医学部, 准教授 (40461537)
羽場 香織 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90419721)
高橋 綾 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70331345)
石橋 曜子 福岡大学, 医学部, 助教 (70469386)
山田 雅子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30459242)
宮園 真美 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (10432907)
大峡 慎一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20549274)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 心理的適応 / 全喉頭摘出者 / RCT / 咽喉頭がん / ソーシャルサポート / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】喉頭部周囲がん患者の術前から退院1年後までの介入効果を検証することである。【研究方法】対象は喉頭摘出を受ける患者12名を分析対象とした。介入群には、術前にガイドブックと携帯緊急時カードを配布し面接、退院前・退院3か月後・6ヶ月後・1年後に面接と情報提供を行った。非介入群は、術前にガイドブックと携帯緊急時カードを配布し、退院前・退院3か月後・6ヶ月後・1年後は調査のみとした。希望時、1年後に面接を行いフォローをするようにした。【結果】分析対象は、術前は非介入群7名、介入群5名であった。平均年齢は、介入群71.8歳、非介入群64.5歳であった。非介入群は有職者4名、介入群は有職者1名であった。術前は身体機能PF非介入群46.2点、介入群36.2点であったが、退院前に介入群51.8点、非介入群31.1点と逆転しており、退院6ヶ月後まで介入群が非介入群と比べて高いまま維持した。非介入群は退院3ヶ月13.3点まで下降し、退院6ヶ月後に32.5点に戻る傾向がみられた。社会生活機能SFは、術前に介入群が29.6点とい低かったが退院3ヶ月後には40.9点まで上昇した。それに比べて非介入群は、術前39.5点から退院3ヶ月後には20.5点と下降した。心の健康に関しても、介入群のほうが非介入群よりも術前にQOLが低い状況であったが、退院前より逆転し、退院6ヶ月後まで横ばい状態であり、非介入群は退院3ヶ月後から26.8点と低く、退院6ヶ月後に22.3点と低いままであった。介入群は、退院前の障害受容(自覚)38.0点であり、非介入群と比べて低かった。【考察】介入群のほうが非介入群と比べて、退院前から退院6ヶ月後までQOLが高かったことから面接の効果があることが考えられた。非介入群は有職者が半数以上であったことから、社会復帰後の生活の困難さから、QOLが全体的に低下した可能性が考えられた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数の病院で調査を依頼しているが、各病院年間10名を下回る件数であり、年間ゼロという病院も2病院ほどあった。その背景には、喉頭全摘出術をなるべく行わず、放射線化学療法で経過をみる傾向と、手術前日入院が多く、検査等の過密なスケジュール、心理的余裕がないなどの理由から、調査できないことがあった。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査数確保のために、今回、新たな病院の確保2か所ほど行い、介入調査数を増やすように調整をしている。患者のセルフケアのみに頼ることには限界があることから、救急や耳鼻咽喉科・頭頸部外科系に携わる看護師への看護教育プログラムを進めていきながら、組織体制づくりの基盤を創っていく予定である。
|
Research Products
(7 results)