2015 Fiscal Year Annual Research Report
産後精神障害への一次予防:帝王切開のトラウマ体験を未然に防ぐ産前教育の開発と検証
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15H05083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古田 真里枝 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20390312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 琴美 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40432314)
元木 環 京都大学, 学内共同利用施設等, 助教 (80362424)
山田 重人 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80432384)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 帝王切開 / 周産期メンタルヘルス / 産前教育 / posttraumatic stress / depression / 疫学・統計 / RCT |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、産後精神障害に関連する乳幼児虐待や愛着形成不全などが、母子保健上の社会的問題として重要視されている。なかでも産後うつ病や出産に起因する心的外傷ストレス障害等の精神障害が表面化しており、その対応が求められる。産後精神障害の発症は複雑だが、助長因子の一つに緊急帝王切開によるトラウマ体験が認められる。昨今、高齢出産等に伴い帝王切開率が急増していることから、帝王切開に伴う精神障害予防は危急課題である。欧米ではこの精神障害に注目し、その一次予防が講じられているが、日本では、一次予防の実践を可能にする帝王切開産前教育が確立していない。本研究は、帝王切開に伴う産後精神障害予防対策の中で、これまで特に欠けていた一次予防の観点から産前教育を実施し、その効果を検証することを目的としており、その一環として平成27年度は、一次予防に着目した帝王切開産前教育モデル(パイロット版)の試作を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度(平成27年度)は、一次予防に着目した対話型帝王切開産前教育モデルが開発に取り組んだ。研究計画書に示した通り、帝王切開産前教育に関する国内外の資料・教材を基に、また帝王切開を実際に経験した母親の声を聞き取り、現在、パイロット教材がほぼ完成した状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
試作した帝王切開の産前教育教材のパイロット試験を京都大学医学部付属病院にて実施する.その後、帝王切開の産前教育の効果を検証するクラスターRCTのプロトコルを作成し、登録、投稿を行う。プロトコルに沿って、クラスターRCTをランダムに選択された施設にて実施する。
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Research Products
(3 results)