2016 Fiscal Year Annual Research Report
保健師の基礎・現任教育のための体系的かつ実効性のある放射線教育モデルの構築と検証
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15H05107
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
麻原 きよみ 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80240795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北宮 千秋 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (10344582)
小西 恵美子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 客員研究員 (70011054)
川崎 千恵 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (80648212)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護学 / 教育 / 放射線 / 保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究目的は、質問紙調査及びインタビュー調査の結果の解析とそれに基づく、保健師基礎教育並びに実践の保健師への現任教育の放射線教育内容、方法を検討することであり、以下を実施した。 1.保健師教育機関に対して行った質問紙調査(回収数104、回収率47.9%)を解析した結果、保健師教育課程では放射線教育が単独の科目ではほとんど行われておらず、科目の一部として教育されているのがほとんどであり、多くは健康危機管理の一部として教育されていることがわかった。教員自身は放射線教育の重要性を認識しているものの、「非常に重要である」より「どちらかといえば重要」という認識が多かった。また、保健師教育課程における放射線教育内容の優先性に関する内容が明らかとなった。さらに、放射線を教える教員不足、カリキュラム内容、教材の不足等も明らかとなった。この結果は関連学会で発表した。 2.原発事故影響下の自治体及び隣県の保健師に対するインタビュー調査(8名)を解析した結果、原発影響下の自治体と近隣の保健師の認識は異なっていることがわかった。震災後の心のケアの重要性、日頃からの体制づくりの必要性などが語られ、保健師教育に対する放射線教育の内容についても語られた。 3.1と2から、保健師教育機関と実践の保健師に対する現任教育における放射線教育の内容を検討した。放射線教育の構成、内容については、基礎教育と現任教育でほぼ同じで実施できる可能性、事例を盛り込んだ構成の必要性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年間の研究計画書調書および平成28年度科研費交付申請書に記載した研究目的を当該年度に実施できていることから、研究は、概ね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、平成28年度の放射線教育プログラムの内容の検討に基づき、実際の回数・時間・構成・内容・教材等について、具体的に作成し、実用可能性の高い放射線教育プログラムとする。また、そのプログラムを保健師教育機関および実践保健師の現任教育で試行し、評価する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Post-Fukushima radiation education for public health nursing students: a case study2016
Author(s)
Konishi, E, Nagai, T, Kobayashi, M, Mitsumori, Y, Wakanako, O, Asahara, K, Porter, SE.
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Journal Title
International Nursing Review
Volume: 63
Pages: 292-299
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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