2017 Fiscal Year Annual Research Report
チベット高原における温暖化にともなう有機物分解促進メカニズムの解明
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15H05111
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
廣田 充 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (90391151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 大 日本大学, 薬学部, 准教授 (20513922)
藤嶽 暢英 神戸大学, 農学研究科, 教授 (50243332)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地球温暖化 / 温暖化実験 / 有機物分解 / 炭素循環 / 青海チベット高原 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では、研究代表者および分担者が昇温処理を実施中の調査地(青海チベット高原の海北高山草原)に行って現地調査を実施する予定だったが、中国当局の指導があり、日本人の我々が現地へ入ることが認められず、平成29年度は現地調査が実施できなかった。そのため、北京大学の研究協力者と相談のうえ、現地での調査は次年度以降に延期するとともに、土壌温度、土壌水分、温室等の気象観測だけは研究協力者の指導学生に依頼して継続することにした。また、北京大学の研究協力者2名を日本に招聘し筑波大学にて研究集会を開催し、本研究に関するこれまでの成果と今後の研究計画について相談を行った。 2017年8月に北京(中華人民共和国)で開催された第12回国際生態学会大会(12th INTECOL (International Congress of Ecology), Beijing )の公募型シンポジウムに応募していた課題「Eastern Asian grasslands under environmental changes towards sustainable future」が採択された。このシンポジウムでは研究代表者がオーガナイザーの一人となり、研究代表者と研究分担者の藤嶽暢英氏の二組がこれまでの研究成果をまとめて口頭発表を行った。さらに、本シンポジウムにおいて海外の研究者と今後の高山帯での温暖化影響評価に関する研究交流を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成28年度に引き続き今年度も中国当局の方針により、急きょ本研究計画の根幹をなす青海・チベット高原の海北高山草原での野外実験を中断せざるを得なくなった。そのため、現地調査をいったん中断し、研究成果発表に重きを置かざるを得なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も中国当局の方針が継続される可能性が高く、研究代表者および分担者による青海・チベット高原の海北高山草原での野外調査は取り止める方針である。一方で、研究協力者に協力要請して現地での気象観測等は継続しつつ、入境許可が下りた時点で調査に入る予定ある。さらに、研究協力者の学生に協力してもらい、現地の土壌をサンプリングしてもらい、北京大学のインキュベーターを用いた有機物分解実験を行う予定である。さらに最終年度であるため、これまでの調査結果をまとめて成果発表することに力を注ぐ。
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Research Products
(3 results)