2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of warming promote organic matter decomposition in the Qinghai Tibetan Plateau
Project/Area Number |
15H05111
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
廣田 充 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (90391151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 大 日本大学, 薬学部, 准教授 (20513922)
藤嶽 暢英 神戸大学, 農学研究科, 教授 (50243332)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 環境変動 / 地球温暖化 / 高山生態系 / 炭素循環 / 有機物分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、チベット高原における温暖化にともなう有機物分解促進メカニズムの解明であり、そのため、これまで申請者が継続して調査を行ってきたチベット高原北東端部に位置する青海省海北草原の高山帯で昇温実験を開始するとともに、有機物分解実験の準備に着手していた。しかし2016年に入り、研究代表者および分担者を含む日本人の現地への入境が中国当局により禁止され、それ以降は許可が下りない状況が続いており、2018年度も現地入りすることができなかった。そのため、青海省海北草原の現地調査に関しては、気象データのみ、研究協力者(北京大学:唐艶鴻教授)の協力を得て、中国人研究者に委託して気象観測を継続して行った。一方、日本国内の高標高域にある尾瀬ヶ原を本研究の代替地に選定し、2018年は本研究テーマを実施するための予備調査および準備を行った。尾瀬ヶ原には、標高1650m前後に広がる湿原と周辺には2300mを超える二つの山がある。特に尾瀬ヶ原は、土壌水分が高い高層湿原が広がっており、海北草原に広がるalpine meadowに似通った植生もみられる。本年は尾瀬ヶ原の上田代の牛首付近で植生および土壌の詳細な調査を行った。 尾瀬ヶ原では約20年前に同様の調査が行われており、現状把握およびこの20年間での変化を明らかにするために、20年前と同様の調査を行った。その結果、植生はほとんど変化していない一方で、土壌堆積物表層には、尾瀬ヶ原湿原内の草本やミズゴケ以外の木本層の植物遺体(リター)が多くみられることがわかった。これは、この20年間の地球温暖化に起因する局所的な極端現象(洪水の激甚化など)が増え、その結果、尾瀬ヶ原湿原への有機物蓄積パターンが変化している可能性を示唆している。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Humus composition and humification degree of humic acids of alpine meadow soils in the northeastern part of the Qinghai Tibet Plateau2019
Author(s)
Han, B., Kitamura, K., Hirota, M., Shen, H., Tang, Y., Suzuki, T. and Fujitake, N.
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Journal Title
Soil Science and Plant Nutrition
Volume: 65
Pages: 11-19
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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