2017 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of ecosystem alteration risk caused by eutrophication at Lake Baikal
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15H05112
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山室 真澄 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80344208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイカル湖 / 富栄養化 / 共生海綿 / 間隙水 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度予定していた現地調査が、現地共同研究者が夏季に集中講義を担当することになって日程が確保できなくなった為、次年度に延期することとした。今年度は現地共同研究者から送付された、バイカル湖全域で採取した貧毛類サンプルについて、炭素・窒素安定同位体比を分析した。結果は現地共同研究者が解析することとなった。 近年、バイカル湖で共生海綿類の死滅が広がっているため、死滅前のサンプルと比較することにより、原因を追及することとなった。日本では2000年頃に共同研究調査が展開されていたので、当時渡航していた海綿担当者に連絡をとり、サンプルの有無を確認したところ、分析に使うには不十分であることが分かった。一方でロシア側には、当時、安定同位体比を分析するために前処理を行った200以上のサンプルが存在していた。しかしその詳細の記載が行方不明であるため、現地共同研究者が調べることとなった。 前年度までに行った間隙水の富栄養化実験の内容を取りまとめ、国際誌に投稿し、受理された。 バイカル湖の現状をロシア内外の研究者が認識し、世界遺産であるバイカル湖の生態系について国際的な研究と支援を広げることを目的に、国際会議「INTERNATIONAL CONFERENCE ≪FRESHWATER ECOSYSTEMS : KEY PROBLEMS≫を企画し、来年度9月に開催することとした。研究代表者と研究協力者はScientific Committeeメンバーとして企画立案に関わった。またこの会議の成果を国際誌論文として広く普及を図るため、Springer社から発行されているLimnology誌に特集企画を研究代表者が提案し、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現地協力者の都合で、予定していた現地調査が行えなかった為。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度行えなかった調査を含め、最終年度に当たる来年度に調査を行う。またバイカル湖のゴミ汚染の可能性も見えてきたことから、プラスチックゴミ調査も追加する。
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Research Products
(2 results)