2017 Fiscal Year Annual Research Report
The environmental geographical study of sustainable land and resource use by using termite
Project/Area Number |
15H05132
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
野中 健一 立教大学, 文学部, 教授 (20241284)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 映介 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (90432228)
竹中 千里 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (40240808)
池口 明子 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (20387905)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | シロアリ / アリ塚 / 土地利用 / 景観 / 農業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、高さ5~7m、直径15~20mほどの巨大アリ塚が密集するジンバブエ都市郊外を調査対象地として現地調査を実施した。対象地域のアリ塚分布、アリ塚の形状と内部構造、周辺農地でのシロアリの行動、アリ塚の場所および土利用、土地利用とその歴史について、計測・測量・観察・聞き取り調査をおこなった。 現地で入手した過去の航空写真との比較および住民への聞き取りにより、このアリ塚群が作り出す景観は、この地域が農地として開かれその後住宅地への変化する中で、アリ塚の残存群であり、農地利用と塚土採取の相互関連で形成されてきたことが明らかとなった。周辺のブッシュ地帯でもアリ塚群がみられるが、巨大群は少なく、このような利用と結びついてアリ塚が巨大化してきたことが推測された。 現地のアリ塚は、近年の都市化・住宅地化の進展に伴い、農地および肥料としての利用が少なくなりつつあり、住民にとっても利用価値が減少しており、塚土のレンガ材料採取にかこつけて破壊を含めた除去が起こっている状況が確認された。塚土はレンガ用には通年で採掘されており、その周辺での農地の拡大用や施肥への利用も少なくなっており、持続的な利用から居住地としての利便性を求めて土地の平坦化への傾向が高まっていることが明らかとなった。 今回の調査では、巨大なアリ塚を半裁し内部構造を明らかにすることも行った。その結果、生きた菌園や巣の存在が確認され、生きているアリ塚であることを明らかにすることができた。またシロアリの通路跡も確認され、形成史を解くための特徴を見いだすことができた。日中でもシロアリのハタラキアリがエサ採取のために畑で活動していることが確認されたことからも、アリ塚形成と農業との関連が指摘された。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)