2015 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシアにおけるアブラヤシ産業の成長と地方社会-資源配分・所得分配・社会変容
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15H05140
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永田 淳嗣 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (30218002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺内 大左 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員 (10728140)
新井 祥穂 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (40345062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / インドネシア / アブラヤシ / 大農園 / 小農 / 社会変容 / リアウ / プランテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
インドネシアにおける過去30年余のアブラヤシ産業の成長は著しく,スマトラやカリマンタンなど地方社会の社会経済発展や資源利用のあり方に大きな影響を与えている.本研究は,アブラヤシ産業をめぐる地方社会内部での資源配分,所得分配のあり方と,同産業に関わる多様な主体の長期経済行動と社会経済状態の変化に焦点を当て,アブラヤシ産業の急激な成長とインドネシア外島部の地方社会の社会変容との関係を,体系的・実証的に明らかにしようとするものである. 本年度は初年度にあたるため,まずリアウ大学の研究協力者と調査体制に関して入念な調整を行った.その上で,リアウ州の州都プカンバルの調査では,アブラヤシ産業に直接関わる農園局での情報・資料収集に力を入れ,1990年代~今日に至るアブラヤシ産業に関わる全国レベルでの政策・制度変化と,それを受けた州政府レベルでの実体的運用を確認した.さらにジャカルタの統計センターにおいて,人口センサス,農業センサス,経済センサスなど本研究に関連する基礎統計の個票レベルでの利用可能性についてセンター職員と討議しつつ検討を行った. 一方,リアウ州シアク県における初年度のインテンシブ調査は,同州に本社を置く唯一の国有企業が経営する1980年代初頭に開発された大農園,ルボダラム農園で実施した.最初に,同農園と附属する搾油工場の生産体制・生産実績に関する詳細な情報を入手し,さらに同農園内の7つの農園労働者集落の全てを訪問し,各集落の基礎的なデータベースを構築した.その上で,成立時期が古く,農園外の商業地区ともアクセスのよい第1集落を事例集落の1つに選定し,80件程度の正社員・日雇い労働者に対してインタビュー調査を行い,農園事務所で入手した賃金データと合わせ,その社会経済変化と,大農園外での小規模農園の経営を含む経済行動の長期動態を明らかにすることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ研究実施計画に沿う形で,リアウ州全体のアブラヤシ産業に関わるデータベースの構築と,同州シアク県のフィールドでのインテンシブな現地調査を進めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度においては,ほぼ研究実施計画に沿う形で研究を遂行できたので,今後も基本的に研究計画を変更することなく,研究を推進していく.
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Research Products
(7 results)