2016 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of spread language in Yellow River basin dialect mixture zone: Using a method of the geography information science
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15H05156
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
沈 力 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (90288605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 礼 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (10142358)
川崎 廣吉 同志社大学, 文化情報学部, 教授 (10150799)
秋谷 裕幸 愛媛大学, 法文学部, 教授 (10263964)
太田 斎 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (40160494)
津村 宏臣 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (40376934)
星 英仁 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (70340461)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 方言調査 / 地理情報 / 歴史比較言語学 / 中国語学 / 一般言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.16年度の研究目標: 黄河流域混合方言地帯における12県の方言区分を明らかにし,音韻データを調査することと,それぞれの方言区の地理情報を入手することである.調査方法として,科研分担者の現地調査のほかに,本科研海外協力者:喬全生(山西大学チーム)とXing向東(陝西師範大学チーム)の現地調査によるものである. 2.方言区分の分析成果: 陝西師範大学チームと本科研代表は、黄河流域混合方言地帯の西沿岸の村々を調査した結果,当該地域の方言は29種類に分かれていることを明らかにした.その29類は次の通りである.神木県:4方言区(城区方言、万鎮方言、賀家川方言、馬鎮方言);佳県:5方言区(王家fan方言、城区方言、xi鎮方言、馬家条方言、丁家坪方言);呉堡県:4方言区(呉堡上方言、呉堡下方言、樊家畔方言、馬家石方言);綏德県:4方言区(城区方言、吉鎮方言、義合方言、棗林坪方言);清澗県:6方言区(城区方言、石嘴驛方言、石盤方言、崖腰溝方言、寺則河方言、小折家溝方言);延川県:6方言区(永坪方言、城区方言、土崗方言、劉家河方言、張家河方言、賀家河方言島)である.さらに,われわれは黄河西側の29種類の方言と東側の35種類の(15年度調査した)方言の特徴を比較分析した結果,西側は19種類,東側は31種類にまとめることができた. 3.音韻データ調査の成果:陝西チームは19種類の方言に対し,「3812漢字」を中心に聞き取り調査を行い,声母・韻母・声調を含む音韻データを全部入手した.山西チームは31種類の方言のうち,28種類の方言に対し,同様の方法で調査し,それらの音韻データを入手した.(音韻データ展示省略) 4.地理情報作成の成果:黄河流域方言混合地帯には4486個の村(陝西省側2799村+山西省側1687村)があるが,それらの位置情報を作成し,それをデータベース化した.(GIS展示省略)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
16年度は,15年度の遅れを取り戻していると言える.なぜなら,黄河流域混合方言地帯の西側の方言区分が完全に完成したからである.黄河西側の諸方言は19種類の方言区に分かれていることが分かった. さらに,16年度の任務もほぼ完成したと言える.陝西師範大学チームの努力で,黄河西側にある19方言の音韻データを全部入手している.また,山西大学チームの努力で,黄河東側にある31種類の方言のうち,28方言の音韻データを入手している.もちろん,柳林県にある3方言の音韻データはまだ調査されていない状態である.その理由として,柳林県には10種類の方言があるので,同じ調査チームが一年間で10種類の音韻データの調査を成し遂げることが困難だからである. 残った3方言区の音韻データは2017年度に調査する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度には次のような4つの任務がある.1.2016年度未完成の(黄河東側の)柳林県にある3方言の音韻データを調査すること,2.音韻調査のデータベースの構築を完成すること,3.4486個の村々を結ぶ道路情報の作成を完成すること,4.歴史比較言語学の方法に基づいて音韻データを分析し,地理情報データの分析と結び付けて,黄河流域方言混合地帯の実態を解明するということである. これらの任務は,本科研の分担者及び,山西大学・陝西師範大学両チームの研究者から,すでに共通の理解を得ているため,来年度の研究成果を期待する.
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Research Products
(9 results)