2018 Fiscal Year Annual Research Report
Collaborative Research with NGO with a view to improve reproductive health of villages in South Asia
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15H05170
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
松岡 悦子 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (10183948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 晴久 奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (20713051)
青木 美紗 奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (50721594)
五味 麻美 川崎市立看護短期大学, その他部局等, 講師 (70510246)
嶋澤 恭子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (90381920)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バングラデシュ / リプロダクティブ・ヘルス / NGO / 母子保健 / マイクロクレジット / ジェンダー / 健康 / 医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度には、バングラデシュのMadaripur DistrictのKhalia村 とGobindapur村の512世帯に対して行った質問紙調査とインタビュー調査の成果の取りまとめと学会での発表を行った。研究内容は、下記の分野から成り立っている。 A: 世帯員の基本的属性、所有財産、土地、家畜、NGOとの関わり、外出経験など B: マイクロクレジット、C: 妊娠、出産、家族計画、児童婚の実態 D: 産後の病気や身体的問題、 E: 男女の1日の時間利用、地理的移動 以上の内容に関して、国際ジェンダー学会で発表した。また、バングラデシュのダッカ大学の文化人類学部と共同でセミナーを開催し、現地のNGOや研究者を招聘して研究成果を発表し、それをもとにディスカッションを行った。これら2つの村では、海外出稼ぎが4世帯のうち1世帯に見られ、階層が高い世帯ほど出稼ぎ者の割合が高かった。マイクロクレジットの借りだし額は年々増加し、借り手は女性に限定されているが、それを元手に女性たちがビジネスを始めているわけではなかった。またNGOへの参加によって、女性たちの行動範囲が大きく拡大したわけではなく、また児童婚の割合も依然として高かったが、夫と妻の年齢差は縮まる傾向が見られた。リプロダクティブ・ヘルスについては、妊娠・出産に医療が入り込む割合が高まり、階層が高く、教育年数が長い女性ほどクリニックで産み、帝王切開で出産する割合が高くなっていた。だが、女性たちの帝王切開に対する評価は低く、帝王切開を希望してはいないが、クリニックの増加に伴って、年々帝王切開による出産が増加していた。したがって、リプロダクティブ・ヘルスの改善のために、医療をより多く提供することを目指すのではなく、女性たちが自分の身体を知り、医学的な知識を身につけられるように、NGOが手助けをすることが重要だと思われる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)