2017 Fiscal Year Annual Research Report
Chinese studies on new generating society through boder movement, invasion and a different kind mixture of crossing the border movement
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15H05189
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
首藤 明和 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (60346294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 維 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (10322546)
賽漢卓娜 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (20601313)
南 誠 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (70614121)
森川 裕二 長崎大学, 多文化社会学部, 教授 (90440221)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会学 / 越境移動・境界侵犯・異種混淆 / 歴史・記憶・予期 / 回族 / 華僑華人社会・老華僑・新移民 / 中国帰国者 / 国際結婚・トランスナショナリティ / 社会システム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、グローバリゼーションにともなう移動の高まりと境界侵犯・異種混交のなかで、社会が再帰的に更新し続ける姿を、実証的および理論的に捉えることである。そのための方法として、東アジア各地で現地調査を実施したり、社会システム理論――生命/意識の心身二元論に対する第三の領域としての「コミュニケーション」が、その作動において閉じることで環境との開放的境界を設定し、自己記述を通じて境界を更新していく――からの考察を行ったりした。 研究成果として、(1)構造(時空、慣習、記憶、予期)や意味(指し示すもの/指し示されないもの)への着眼から、生成と消滅を繰り返す本来的に非平衡的な差異が平衡するその均衡点に、「持続可能な社会」=「共生の作法」が展望できること、(2)雲南保山回族の共生の作法にみる「言説の資源」が状況的な自己呈示を可能にする意味の選択にかかわっていることを説明した。 また、(3)雲南保山の都市開発(農地収用)によるモスク・コミュニティの物質的、空間的な消失が、第三者(国家や漢族)に対する意識の変化をもたらしていること、(4)タイ・チェンマイの雲南系ムスリムにみる共生の作法、(5)ラオス・ビエンチャンの新移民とチャイナタウンの形成、(6)約100万人の在日中国人のうち3割を占める中国東北出身者の移住、職業、アイデンティティ、適応、(7)第5、6世代の世代深度を有する老華僑社会の変容――開港都市長崎と函館の現在、(8)中国残留日本人の移民の実態、(9)北京モンゴル人2世の調査――北方少数民族成人2世の民族性、(10)国際結婚を通じた中国人女性のトランスナショナルな移動および性別役割観念の経験――国家、社会、法制度、労働市場との交渉から見出せる「ナショナルな標準家族」の特徴、(11)多文化家族と支援――日本の国際結婚家族が置かれている状況と支援のあり方について明らかにした。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)