2017 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of permafrost degradation on the discharge of dissolved iron in the Amur River basin
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15H05208
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白岩 孝行 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (90235739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 誠也 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (20343014)
楊 宗興 東京農工大学, その他の研究科, 教授 (50260526)
大西 健夫 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70391638)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 溶存鉄 / 永久凍土 / 湿地 / アムール川 / マリ / 気候変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は2回の現地調査を実施した。第一回目は融雪期における陸面・水文状況を確認すべく、4月25日~5月21日に調査地のティルマ川流域を訪れた(楊・大西および大学院生2名)。第二回目は、凍土面がもっとも低下する秋季の陸面・水文状況を確認すべく、10月3日~17日にかけて同地域を訪問した(大西・白岩および大学院生2名)。 第一回目は、冬期に発達した凍土が止水面となり、陸面は洪水状態であった。この調査時には、ソフロン川流域を始め、近隣流域において河川水や土壌間隙水のサンプルを採取し、分析に供した。また経時的に河川水位データを取得するために水圧センサーを設置した。 第二回目は、前年に設置した地温データロガーの回収および水圧センサーのデータ回収と共に、ソフロン川の微地形の測量、土壌間隙水・河川水のサンプリングを行った。事前にランドサット8のスペクトル情報を用いて永久凍土の指標と判断した"マリ"と呼ばれる植生景観を抽出し、現地でグランドトゥルースを実施した。 二回の現地調査とロシア側協力者に依頼して定期的にサンプリングしてもらった河川水・土壌間隙水の溶存鉄濃度および溶存有機炭素(DOC)濃度の分析を水・生態学研究所において実施した。これによると、永久凍土を流域に有する河川の溶存鉄濃度とDOC濃度はいずれも高く、季節的には融雪期に土壌間隙水と河川水で濃度が高くなり、夏期の降水時には土壌間隙水の溶存鉄濃度が上昇することが確認できた。グランドトゥルースの結果、"マリ"は永久凍土の指標となることが判明し、衛星データで"マリ"の分布を図示することができた。"マリ"は主として調査地域の河間地に分布し、ところどころ斜面にも発達する。 最後に、本研究の成果をとりまとめるための会合を平成30年3月5-6日に岐阜大学で実施し、とりまとめた成果3件を3月22日に日本地理学会(東京学芸大学)で発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)