2017 Fiscal Year Annual Research Report
Turning point between green house and ice house earths: investigation of paleothermometry from Cretaceous at Canadian Pacific Coast
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15H05213
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 卓 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (50272943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 恵司 富山大学, 大学院理工学研究部(理学), 准教授 (40467858)
山本 正伸 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (60332475)
守屋 和佳 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (60447662)
神谷 隆宏 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (80194976)
森下 知晃 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (80334746)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 酸素同位体比 / 古水温 / ノースアンバーランド層 / ナナイモ層群 / 白亜紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
カナダ太平洋岸南部にあるバンクーバー島に近接するホーンビー島について,3年間にわたり調査を行い,試料を採取の上,炭素同位体比層序を構築し,水温指標となりうる保存良好な炭酸塩試料の採集を行ってきた.その結果,Upper CampanianからMiddle Maastrichtianまでの炭素同位体比層序が明らかになった.ここでは,炭素同位体比イベントのLate Campanian Event (LCE) とMiddle Maastrichtian Event (MME) が明瞭に認められ,時代の確定のために重要な役割を果たすことが判った.またUppermost CampanianからLowest Maastrichtianの層準に関しては,チャネル堆積物の削り込みによって失われている可能性が高いことが判った.さらに調査では,大潮の干潮時にのみ露出する,長径約2m程度の海蝕台部分に特異なクレーター状炭酸塩岩を発見した.炭酸塩岩を精査した結果,メタン冷湧水によって形成された炭酸塩岩であることが,岩石内部組織,炭素同位体比などの証拠から明らかになった.これは,海底直下で形成されたものであるため,酸素同位体比が海底の古水温を反映している.底生生物などは運搬されている可能性が捨てきれないため,この岩石の酸素同位体比は重要であった.ここから算出した海底古水温は約8℃程度であり,同時代の太平洋の深海から報告されている値と比較しても低い.さらにこの海底の古水深は200m程度であったことが推定されており,湧昇流などが海底の寒冷な水塊に由来する海水が導入されていた可能性が示唆された.このことは太平洋西岸の同緯度と比較すると,太平洋東岸が寒冷であったことを示している.化石試料から得られた遊泳性生成物の酸素同位体比古水温はいずれも海底で形成された炭酸塩がんよりも高い水温を示しており,最高の水温では約21℃程度であった.このことは,この海域の表層の温度勾配が非常に大きいことを示唆している.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Cool eastern rim of the North Pacific during Late Cretaceous time; A seep-carbonate paleothermometry from the Nanaimo Group, British Columbia.2017
Author(s)
Jenkins, R.G., Hasegawa, T.(責任著者), Haggart, J. W., Goto, A. S., Iwase, Y. and Nakase, C.
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Journal Title
Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology
Volume: 487
Pages: 407-415
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Late Maastrichtian carbon isotope stratigraphy and cyclostratigraphy of the Newfoundland Margin (Site U1403, IODP Leg 342)2017
Author(s)
Batenburg, S. J., Friedrich, O., Moriya, K., Voigt, S., Cournede, C., Moebius, I., Blum, P., Bornemann, A., Fiebig, J., Hasegawa, T., Hull, P. M., Norris, R. D., Rohl, U., Sexton, P. F., Westerhold, T., Wilson P. A. and the IODP Expedition 342 Scientists
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Journal Title
Newsletters on Stratigraphy
Volume: 51
Pages: 245-260
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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