2017 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding plant-soil linkages following large-scale wildfires
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15H05250
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
武田 博清 同志社大学, 理工学部, 教授 (60109048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 東子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, その他部局等, 主任研究員 等 (10353765)
森 章 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (90505455)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生態学 / 気候変動 / 物質循環 / 山火事 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の全球的な温暖化に伴い、山火事(林冠火事)の規模・頻度が増大している。山火事は、陸域の炭素動態に関わる重要な事象である。とくに、山火事後の植生回復は、陸域における炭素隔離を規定する主要因である。しかしながら、山火事攪乱後の植物の成長(植生回復)を支える土壌代謝プロセスについては、きわめて限られた知見しかない。そこで本研究では、山火事後の養分循環における植物の地下部根系の役割に着目した。植物根系は地上部が燃焼しても土壌中に残存する傾向があるために、山火事後の生物相の回復は、根系からの可給態養分の供給に依存している可能性が高い。本研究では、この着想をもとに、これまでの陸域生態系の炭素動態の知見を一新する可能性を秘めた地下部養分動態の詳細を検証した。
①大規模な山火事(林冠火事)の後に燃えずに残った地下部現存量(根量)を把握する。②燃え残った樹木根系リターの分解速度(無機度速度)と分解に伴う養分放出量を把握する。③土壌動物相と植物相の回復に対する根リターの寄与率を定量化する。④得られた結果を依存の植生動態モデルに組み込み、大規模山火事後の陸域生態系回復の予測に地下部からの駆動による植生回復への影響を評価する。以上より、局所スケールにおける炭素・養分動態の定量化から、広域スケールにおける植生動態へと積み上げ、気候変動下における陸域生態系の物質循環プロセスを一新することを目指すものである。
以上の目的のもと、アメリカ合衆国カリフォルニア州のヨセミテ国立公園において2014年に発生したエルポータル火事跡において、野外調査を実施した。2015-2017年度にかけて合計6回現地を訪問し、植生及び土壌調査、野外分解試験、植物及び動物相の調査、植物及び微生物バイオマスの調査を実施してきた。得られた成果については、日本生態学会などにおいて順次発表を行ってきた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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