2017 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term effects on steroid hormone in children by dioxins and persistent organic pollutants in Vietnam
Project/Area Number |
15H05285
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
城戸 照彦 金沢大学, 保健学系, 教授 (20167373)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (00097437)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ダイオキシン類 / ステロイドホルモン / 残留性有機汚染物質 / コホート研究 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
ダイオキシン類(DXN)の人体影響に関して、我々は2002 年以降ベトナムで疫学調査を継続し、1)枯葉剤暴露より30 年以上経過しても、汚染地区の母乳中DXN 濃度は対照地区より有意に高い。2)母乳中DXN と母親の血清・唾液中ステロイドホルモン(SH)や児の唾液・血液中のSH との間に7歳まで関連性を認めた。 本研究の目的は、1)継続中のコホート研究より、母乳中DXN の児の唾液中SHへの影響を明らかにする。2)タンデム法によるSH の精密分析をベトナム国内で確立する。3)母乳中のDXN 以外の残留性有機汚染物質(POPs)を計測し、複合汚染の実態を解明する。 本研究により、唾液中SH の環境疫学研究における有用性を示し、DXN 暴露等による早期健康影響指標として普及させる。また、コホート研究により小児の成長や二次性徴への影響を継続的に解明する。 平成29年度には、DXNのホットスポットであるBinh Dinh省Phu Catで追跡中の9歳児49名中49名、Ho Chi Minh市に隣接するBien Hoa市で追跡中の7歳児40名中27名、対照地区であるハノイ近郊のKim Bangで追跡中の9歳児51名中47名、計123名の小児より血液を(Bien Hoaでは唾液も)採取し、成長状況を身体計測と質問紙調査・診察により確認した。上記の生体試料は、日本に移送し、国立環境研究所で現在SHの測定準備中である。 昨年までの調査結果については、2017年8月にカナダ・バンクーバーで開催された第37回ダイオキシン国際会議で発表した。また、2018年3月には日本衛生学会において、これまでの結果を5歳児と7歳児に分け、SHの影響を中心に報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度には、DXNのホットスポットであるBinh Dinh省Phu Catで追跡中の9歳児49名中49名、Ho Chi Minh市に隣接するBien Hoa市で追跡中の7歳児40名中27名、対照地区であるハノイ近郊のKim Bangで追跡中の9歳児51名中47名、計123名の小児より血液を(Bien Hoaでは唾液も)採取し、成長状況を身体計測と質問紙調査・診察により確認した。 上記の生体試料は、日本に移送し、国立環境研究所で現在SHの測定準備中である。 昨年までの調査結果については、2017年8月にカナダ・バンクーバーで開催された第37回ダイオキシン国際会議で発表した。また、2018年3月には日本衛生学会において、これまでの結果を5歳児と7歳児に分け、SHの影響を中心に報告した。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、本研究の最終年度であり、1つには昨年調査したダイオキシンのホットスポットの1つであるBien Hoaの7歳児の対照群であるKim Bangの7歳児を対象にして、唾液と血液の採取、身体計測・質問紙表による調査を実施する。 これまでの研究で明らかにした結果をポーランドで開催される第38回ダイオキシン国際会議で発表する。 また、ベトナムにおいても、共同研究機関であるハノイ医科大学と合同で発表会を行う。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
[Presentation] 7歳児のダイオキシン曝露後の成長発達とステロイドホルモンにおける性差への影響2018
Author(s)
尾山木綿子, 城戸照彦, 本間誠次郎, Nguyen Thi Phuong Oanh,, Le Thai Anh, Hoang Duc Phuc,中山祥嗣, Dang Duc Nhu, Nguyen Hung Minh, Ngo Van Toan
Organizer
第88回日本衛生学会
-
[Presentation] The effect of dioxin levels in breast milk on the steroid hormone concentrations in serum of seven-year-old Vietnamese children2017
Author(s)
Kido T, Honma S, Kido Y, Oanh NTP, Phuc HD, Oyama Y, Anh LT, Viet NH, Nishijo M, Nakagawa H, Manh HD, Nhu DD, Tung DV, Tan NM, Hung NN, Toan NV, Minh NN, Son LK
Organizer
37th International Symposium on Halogenated Persistent Organic Pollutants (POPs) - DIOXIN 2017
Int'l Joint Research
-