2017 Fiscal Year Annual Research Report
開発途上国における環境汚染の小児健康影響に関する国際共同研究
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15H05288
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横山 和仁 順天堂大学, 医学部, 教授 (00158370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 省 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (20143456)
清水 俊明 順天堂大学, 医学部, 教授 (30260889)
西岡 笑子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (70550797)
千葉 百子 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (80095819)
Mohsen Vigeh 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 産業疫学研究グループ, 主任研究員 (80455485)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 微量元素 / 胎児期・小児期 / 低濃度曝露 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、微量元素の低濃度曝露が妊婦およびその胎児・出生児の健康へ影響することが示唆されている。日本を含む先進国では 大規模コホート調査が始まったが、その一方で、開発途上国においての健康影響はあまり顧みられていない。申請者らはこれまで、経済発展の著しい地域であるイラン、中国およびインドネシアの都市を対象とし、胎児期・新生児期における環境中微量元 素の非職業性曝露について疫学調査を行い、これらの曝露が妊婦およびその胎児・出生児の健康に影響することを明らかにしてきた。本研究では、これら疫学調査対象者(児)のフォローアップを行うとともに、クアラルンプールにおいて妊婦およびその胎児・出生児を対象とした調査を計画した。環境化学物質、特に微量元素の低濃度曝露が、胎児期から小児期の健康に与える影響について途上国を中心に解明を行なう。テヘラン(イラン)、大連(中国)、セルポン(インドネシア)については、フォローアップ調査の実施開始にむけて検討を進めてきた。平成27年度にリクルートを開始した調査対象者(児)に対して、追跡可能な対象者について改めて研究目的と方法を十分説明しあらかじめ同意を得た上で、採血ならびに健康状態の調査を質問紙調査によって行なった。予算の都合上、特にイランに注力をして調査を行った。小児の採血などができない場合については毛髪や尿など、血液以外でのバイオマーカーに使える試料を取得を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
クアラルンプール(マレーシア)郊外については、現地研究者とのフィージビリティーについての話合いの中で、予算内での研究実施が困難であることが確認されたので、新規調査は実施せずに、現地でのヒアリング等によって状況を把握するにとどめる予定となった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで収集してきた各種検体中の微量元素濃度の測定は集中的に日本にて行い、質問紙調査から得られた妊娠、分娩、新生児の状態および小児の発達状況について、環境中微量元素への暴露との関連性について統計数理的に解析を行う。なお本年度は最終年度にあたるため、イランの調査を中心に日本国内のデータとの比較についても検討を加えていく。また、 他の補助金等に応募し、協力国の研究者らとの国際シンポジウム開催を目指す。
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Research Products
(9 results)