2015 Fiscal Year Annual Research Report
ASEAN地域における顎口腔機能に関する国際調査:形態との関連性の解明
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15H05299
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 卓史 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30221857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 雄之 東京医科歯科大学, 学内共同利用施設等, 助教 (00516297)
島崎 一夫 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助教 (10420259)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 矯正学 / 顎顔面機能 / 顎顔面形態 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
まずは、海外学術研究実施に当たり海外共同研究機関となるチュラロンコーン大学(タイ)およびホーチミン医科薬科大学(ベトナム)の矯正科教員と打ち合わせを行い、それぞれの大学の教員および研究機関責任者の協力を確認し、臨床研究開始にあたり実質的な意見交換を行った。その結果、3大学それぞれにおいて研究計画を倫理審査委員会に諮ることとなった。そのため、研究計画書および患者に対する説明書などの英語翻訳だけでなく現地語への翻訳などを行う必要があったため、本学に在籍するタイおよびベトナムからの留学生の協力を要請し、海外共同研究機関での倫理審査申請の準備を行い、申請した。受理されるまでの期間に、ハードウェアについては顎顔面領域の機能検査機器および解析用PCを購入し、ソフトウェアに関しては三次元解析用ソフトおよび統計解析ソフトを購入し、研究環境の整備を行った。また、本年度はパイロット調査として、日本人を対象とした資料(側面頭部エックス線規格写真、口腔内の光学印象、上下顎歯槽領域の歯科用コーンビームCT、咀嚼筋表面筋電図、下顎運動記録装置、咬合力計測)を採得し、データの解析を行い、来年度からの本格的な調査開始への検査体制を整えた。 大きな変更点としては、発音時の舌圧測定を行う予定であったが、当初購入予定であった舌圧センサーの製造メーカーでの販売が終了してしまったため、現在その他の方法を用いて検査を代用できないか検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外研究協力者との打ち合わせ当初は、研究計画通り初年度から調査を実施するよう準備を整える予定であったが、本学だけでなく、海外共同研究機関での倫理審査が必要となり、介入調査ではないため早期の承認を期待していたが、予定より時間がかかっているため、本年度は被験者のピックアップがスケジュールに合わせて行うことができず、本格的な調査を来年度より開始することになったため。一方で、遅れを最小限に抑えるため、日本人を対象にパイロット調査を行い、本格的な調査開始後のデータバックアップ環境や、データ解析について事前準備を進めるなどの対応を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究計画は、海外協力研究機関での倫理審査委員会から臨床研究計画の承認を得たのち、タイ・ベトナムの被験者選定を開始する。おおむねの被験者選定が終わったのちに研究協力者とのスケジュールを合わせ、計画通り調査を開始する予定である。その後、集積したデータを解析し統計処理により各国の傾向を調査するとともに、各国の顎顔面形態と顎顔面機能との関連について検討を行う。 舌圧センサーに関しては、現在代替え法の検討を行っているが、今後も機器の検討を行い、適当なものが見つからなかった場合は、他の検査系への変更を検討する。
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