2016 Fiscal Year Annual Research Report
分子疫学的手法を用いたグローバルスタンダードな重度う蝕リスク小児特定法の構築
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15H05300
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲野 和彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00379083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 良太 大阪大学, 歯学研究科, 准教授 (90437385)
大川 玲奈 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (80437384)
仲 周平 岡山大学, 大学病院, 講師 (10589774)
仲野 道代 (松本道代) 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30359848)
高島 由紀子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30589768)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | う蝕 / ミュータンス菌 / 乳酸桿菌 / 分子疫学的手法 / 小児 / リスク / 日本 / タイ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、昨年度に決定した研究計画に基づき、6月と11月の2回にわたって、タイ・バンコクの幼稚園・保育園施設における活動を行った。実際には、幼稚園・保育園施設との連絡調整役である研究協力者(タイ・マヒドン大学口腔細菌学所属のタイ人歯科医師)とともに、歯科検診とデンタルプラーク検体の採取を実施した。6月の作業時には、大阪大学より4名、岡山大学より2名を派遣し、当該小児の歯科検診と採取された検体からのミュータンス菌および乳酸桿菌の分離を行った。11月の作業時には、大阪大学より3名、岡山大学より1名を派遣し、同様の作業を行った。その後、分離されたミュータンス菌からは細菌DNAを抽出して各種ハウスキーピング遺伝子の配列を決定することで、MLST 法における ST の特定を行った。また、乳酸桿菌に関しては、既存のキットを用いて分離された菌種の特定を行った。今年度は約150名のタイ人の3歳児および4歳児の臨床データと分離株におけるデータが得られた。今後もこの作業を継続してデータを蓄積し、ミュータンス菌に関しては、既存の日本人のデータを加えた上で、MLST法による分類結果とう蝕の重篤度との関連性について詳細に検討していきたいと考えている。また、乳酸桿菌に関しては、病原性の高いと思われる菌種間における病原性の差異を検討していきたいと考えている。来年度も継続して6月および11月に同施設を訪問し、今年度と同一の小児および新たな小児において歯科検診および検体採取を行って比較検討を行いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に研究協力者(タイ・マヒドン大学所属のタイ人歯科医師)を通じて、幼稚園保育園施設と綿密な打ち合わせをしていたため、今年度の研究は計画通り進展した。来年度の計画に関しても今年度の作業時に再確認済みである。大阪大学・岡山大学からのスタッフの派遣も予定通り行うことができたため、作業に遅延が生じることはなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も、昨年度に決定した研究計画に基づき、6月と11月の2回にわたって、タイ・バンコクの幼稚園・保育園施設における活動を行う予定である。また、大阪大学・岡山大学からスタッフを派遣し、ミュータンスレンサ球菌および乳酸桿菌の分離および分析を当初の計画通り遂行するつもりである。
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Research Products
(1 results)