2015 Fiscal Year Annual Research Report
小型超音波ロボットと多重時空間スケール解析による在宅での生活習慣病評価システム
Project/Area Number |
15H05324
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小谷 潔 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (00372409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超音波ロボット / 生活習慣病 / 自動検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては,超音波ロボットを実際に設計・製作した.製作した超音波ロボット駆動機構は球面磁気軸受を用いており,設置や収納が簡便にできるシステムとなっている.製作したロボットはパラレルリンク機構を有しており,そのプローブ先端は6自由度有している.さらに,本ロボットはリンク長さを変更することで,計測したい部位に応じたワークスペースが確保できることが確認された.次に,製作したロボットの機構について,順運動学および逆運動学を解析することで,このロボットの各アクチュエータと超音波プローブ先端の位置関係を明確に対応づけることができた.次に,本ロボットを用いてマルチパーパスファントムや上腕動脈を模したファントムを実際に計測し,本設計における6自由度での駆動機構が精密な超音波計測に重要であることを確認した. 本研究は最終的には今後在宅で使用者が組み立てて使用することを想定しているため,組立のばらつきによる誤差を評価した上でキャンセルしなければならない.そのためには既知の対象物を計測して校正を行う必要があるが,今年度のファントムの計測結果を用いて,次年度の機構校正に向けたキャリブレーションツールの提案および試作を進めることができた. このように,在宅での自動超音波検査に向け,高剛性であるパラレル機構を用いた6自由度駆動機構を設計,開発,製作した.基礎的な計測をすすめた結果,本ロボットは高精度の位置決めが可能であり,今後のキャリブレーション法や画像診断法の開発と組み合わせることで,有用なシステムが構築できるものと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ロボットを設計・製作し,その動作確認,および運動学を用いた解析手法を確立することができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,現状のロボットのキャリブレーション手法の開発を行い,精密な駆動を可能とする.さらには,取得した超音波画像の解析手法・信号処理手法開発を推進することで,在宅での自動超音波検査に向けて研究を推進していく予定である.
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Research Products
(3 results)