2015 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の認知機能・健康度を向上させる認知・運動トレーニングの長期持続効果と個人差
Project/Area Number |
15H05366
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野内 類 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50569580)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生活介入 / 認知トレーニング / 運動トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究の目的は、認知・運動トレーニングが高齢者の認知機能や精神的健康度の向上に及ぼす心理・神経メカニズムを明らかにすることである。 今年度は、ランダム化比較試験を用いて健康な高齢者を対象に週に3回、一回に30分のスケジュールの3か月間の有酸素や筋力トレーニングを組み合わせたサーキット運動トレーニングや有酸素のみ群、筋力トレーニングのみ群、ストレッチのみ群を実施した。介入期間のその前後で、性格や生活習慣、栄養状態、運動機能、脳形態、認知機能や精神的健康度などを計測した。 介入前後の変化量を元にした解析を行った結果、サーキット運動トレーニング群で処理速度や抑制機能などの認知機能の向上が見られた。さらに、個人差解析を行った結果、開放性の高い個人や誠実性の高い個人の認知力の向上量が高い傾向が見られた。 認知トレーニング用の介入プログラムについて、処理速度を中心としたプログラムの開発を進めており、プログラムの妥当性などに関する予備調査と予備実験を行った。これらの結果をもとに、介入プログラム内の課題数を増やしたり、難易度を次年度以降に調整することとした。 今後は、脳形態や精神的健康度などの指標についても、解析を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した通り、順調に研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、認知訓練を用いたランダム化比較試験を新たに実施し、さらに既に取得したデータについてもさらなる解析を進める。
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